役には立たないけど欲しくなる…「ドレスアップ」
「ドレスアップ」 とは、もっぱら ゲーム、とくに ネットワークゲーム (ネトゲ/ オンゲ/ ソシャゲ) において実装されるケースが多い機能や遊び方のことで、一般の世界でいうドレスアップと同様、キャラクター の服装や髪形が変わるなど、着飾ることとなります。 略して 「ドレア」 と呼ぶこともあります。
ゲームではプレイを有利にするための様々な機能や アイテム が存在します。 一方で、ゲームを通常プレイする上で何の役にも立たなないものもあります。 ドレスアップの効果は見た目が多少変わるだけなので、そうした役に立たない無駄な機能や要素の最たるものの一つでしょう。
装備 するアイテムなどでドレスアップを実現する場合は、プレイに寄与するわずかな能力が付与されている場合もありますが、それを目当てに装備するほどの能力はついていない場合が大半で、こうした見た目だけの武器や防具などは、単に アクセサリー と呼ぶ場合もあります。
ゲーム最強の 「能力」、それは 「見た目」?
攻撃力や防御力など、プレイそのものに寄与し、キャラの パラメータ (能力値) が上昇する機能やアイテムと異なり、ドレスアップは単に見た目が変わるだけです。 しかしゲームをプレイする上でもっとも重要なものが 「プレイヤー のゲームに対するモチベーション、情熱」 だとするなら、自分が操作するキャラの見た目はかなり大きな要素でしょう。 プレイヤーがやる気にならなければ、そもそもゲームは成立しないのですから。
もともとドレスアップ自体は、ゲームの中の 「ちょっとした隠し要素」「オマケ」 というか 「お遊び要素」 と認識されていました。 ゲームをクリアするとか、特定の条件を満たすなどすると、自キャラの 色 がちょっと変わるなどの機能でした。 とくによく見かけたものは、キャラゲーというよりは、レーシングゲーム (レゲー) における自車のドレスアップ (車体色を変える、ステッカーやゼッケン類を追加するなど) でしょう。 この場合は、性能に影響を与える 「チューンアップ」 と明確に区別する意味で、「ドレスアップ」 が用いられていました。
その後オンラインゲームが広く普及。 「プレイヤー本人が見るだけでなく、周りに見せびらかすことができる」「ゲームの寿命を延ばすために手軽に追加できる要素」「記念日などに色変わりのアイテムやキャラをプレゼントするなど、ログイン を促す要素」 としてドレスアップが重要視されるようになり、一部のゲームでは 課金 周りも含め、かなり大きな比重を占めるようにもなっています。
似たような概念で 「ロマン装備」「ロマン枠」 も
ドレスアップとはやや ニュアンス は異なりますが、似たような 概念 として 「ロマン装備」 といった云いまわしもあります。 これはドレスアップのように完全に無意味とまでは云えないけれど、見た目やイメージを重視した装備品の選び方をする際に使われます。 例えば武士や侍といったイメージのキャラなら、例え実用性が低く他にもっと有用な装備があったとしても、日本刀っぽい見た目の武器を敢えて選ぶといった遊び方です。
またこうした用途にしか使えないような武器や装備品を、「ロマン 枠」 と表現する場合もあります。 「あくまでロマン枠だから、実用性は二の次」 といった使い方となります。