上手く都合が合うと、グンとお得な 「印刷フェア」
「印刷フェア」 とは、同人誌 などを作ってくれる 印刷屋さん が、ある特定の時期を区切って割安な料金で製版・印刷・製本などを行ってくれる、特別な料金サービスの 設定 のことです。 単純に通常価格から料金が10%引きになるような値引き・ディスカウントフェアの場合もあれば、料金が安い上に特別なオプション (箔押し とか 切り抜き、差込などなど、通常だとなかなか選びにくい贅沢なオプション) をお試しのような形で格安かオマケでつけてくれる場合もあります。
多くの印刷屋さんがこのようなフェアを行うのは、単なる客寄せの プロモーション 目的以外にも理由があります。 例えば コミケ や Cレヴォ といった大きな 同人イベント が行われる時期 (オンシーズン) には発注が殺到し、いわゆる 「繁忙期」(非常に忙しい時期) が生じて業務効率が悪くなってしまいます。 そこで サークル からの発注時期を分散させてこれを緩和したり、暇な時期に仕事を入れて効率的に業務を行うために、これらオフシーズンに割安な代金で印刷を行う 「○○フェア」「○○祭り」(繁忙期外割引) を行うケースも多いようです。
一般的にはコミケ時期から外れる3〜5月、9〜10月あたりがオフシーズン (繁忙期外) となりますので、この時期に 原稿 を仕上げて入稿できるのなら、同じ本を割安な価格で作ることができるわけですね。
ただしコミケ合わせの場合、本の完成から開催日までの日数がありますから、イベント会場 への 直接搬入 (当日搬入) を希望する場合には別途それまでの日数分の倉庫代が取られたり、原則的に自宅への発送しか行わないとしている印刷屋さんもあります。 またコミケ合わせの場合、いくらオフシーズンがお得だといっても サークル参加 の抽選結果が出てからでないと、現実的に発注はし辛いでしょう。 ここらをきちんと確認した上で、賢く利用するようにしたいものですね。
印刷屋さんも時間に余裕があるので、対応が丁寧になったりサービス良かったり…
締め切り は辛いものですし、なかなか思うようなスケジュールで原稿は描けないものですが、こうした 「フェア」 を利用すれば、同じ予算内でより凝った、(しかも印刷屋さんも時間的余裕があるので色々と相談に乗ってくれ) 素敵な本が出来ると云うものです。
一般的な同人誌 (ページ数、表紙や本文の紙などが特殊なものではないような本) を安価に作ってくれる 印刷セット のような料金体系を持っている印刷屋さんも多いのですが、これと 「フェア」 とを複合して発注できる業者さんも結構ありますので、上手く組み合わせて無駄な出費を押さえるようにしましょう。 印刷料金といった費用面に加え時間的にも余裕があると、あれこれ工夫する余地も生まれますし、こだわってじっくり作った本が手元に届いた時の充実感や喜びは、他に代えがたいものです。