自分の画風で描いた絵です… 「自分絵」
「自分絵」 とは、文字通り自分が描いた 絵 といった意味ですが、同人 の世界では 「自分の絵柄や画風、タッチで描いた作品です」 といった意味で使われることもある 同人用語 です。 もっぱら 二次創作 において見られる表現です。
本来は二次創作だろうが 一次創作 (オリジナル) だろうが、トレスや模倣ではない限り、他でもない自分自身の絵柄で描かれるものでしょう。 しかし一方で、二次創作の ジャンル によっては、元ネタ・出典となった作品の絵柄や画風にあまりの特徴や存在感があり、それ自体が ネタ となって、多くの二次創作が 「元ネタ作品の絵柄に寄せて」 描かれることが多いというケースがあります。
例えば大ヒットした マンガ・アニメ の 「北斗の拳」 は、漫画制作を担当した原哲夫さんの絵に特徴や魅力、圧倒的な存在感があり、北斗の拳の二次創作も同じような絵柄に似せた作品が多いものです。 この場合に、原作のテイストとは全く違う自分の絵柄で描かれた作品などは、「自分絵で描いた作品です」 と説明したり宣言するケースがあります。
公式の絵柄に寄せた二次創作が多いジャンルでの注意喚起に
またあまりに特徴的なデザインの キャラクター が登場する福本伸行さんの 「アカギ 〜闇に降り立った天才〜」「賭博黙示録カイジ」 とか、原作とまるで違う現代的な絵柄と物語・ギャグの面白さで やおい・BL 系を席捲した TVアニメ「おそ松さん」 なども、元作品の絵柄に寄せた作品が多い印象があります。 これらは絵柄自体も作品と不可分なものともなっており、その要素を自分の画風によって排除した作品は、人によっては 「見たかったものと違う」「解釈が違う」 と思われがちな部分があります。
やおい・BL系は 腐女子 の方々の 煩悩 と美意識・画力のおもむくまま、原作とは似ても似つかないほどキャラが イケメン・美形化されるケースが多いものです。 そうした場合に ネット におけるある種の注意喚起として 「※自作絵」 とか 「自作絵注意」 みたいな宣言がされることも良くありました。 同人関係で原作絵や画風に対する リスペクト が高いジャンルは、色々と配慮しなくてはならない部分も多いのでしょう。