テレビ番組の改編時期に飛び交う謎の呪文 「今期は不作」
「今期は不作」 とは、テレビの番組改編時期に、新しい アニメ シリーズ全体のラインナップを見て アニヲタ が呟く、「ご挨拶」 のようなセリフです。 「今期アニメは不作」 とも云います。 とりあえず次のアニメの新番組の多くが出揃うと、上から目線、メタポジション から 「今期は不作」(今回はろくなアニメがない、良作が期待できない) などと苦言を呈してみせて、おたく としての立ち位置をちょっと上げる…みたいな感じでしょうか。
もちろん、後にいくつかの番組が 「神展開」 となって人気が出ると、「俺は最初から○○は結構いい線いくと踏んでいた」「この○○のスタッフは実績があるし、放送前から良作になるのは見抜いていた」 という、「後だしジャンケン」 の 「勝利宣言」 と、しばしばセットになっています。
良作予想していてコケるよりは、不作予想していて化ける方が…
「今期は不作」 は、もっぱら ネット の 掲示板 や ブログ などで表明するケースが多く、番組改編時期の風物詩のような感じでしょうか。 こうした物言いは何もアニメに限らず、会社の偉い人は 「今年の新卒は不作だな」 とか云ったりしますし、野球の ファン も玄人ぶって 「今年のドラフトは不作だな」 なんて喋ったりもします。 「昔は良かった」 と同じような意味で、ほとんど意味のない、ありがちなセリフのひとつといって良いでしょう。
人によっては 「ニワカ」「新参」、あるいは 「ぬるヲタ」 が、知ったかぶりをしてやりがちなこうした辛口な物言い、風潮を揶揄するために 「今期は不作(キリッ」 などと、(キリッ をつけて表現したり、「今期は不作(笑)」、さらには 「今不」 なんて略して表記する場合もあります。
なお放送時期ごとにもっとも売れた人気のある作品は天下や 覇権、逆に期待されていながらまったく売れず人気も視聴率もでなかった作品は 爆死 や底辺と呼びます。
「今期は不作」 の様々なバリエーション
なお意味を強めるために、「今期は大不作」 とか 「今期は凶作」、あるいは 「大飢饉」「大恐慌」 などと表現する場合もあります。 さらに不作の カテゴリ を 「○○的」 を接尾して表現し、自分の立ち居地や内容の補足をする場合もあります。 例えば 「今期は不作(萌えオタ的に考えて)」 などと表現すると、萌え の観点からは不作だ、他の見方は知ったこっちゃない」「ろくな ブヒキャラ がいない」 なんて意味になります。
ちなみに最初の作品が人気となり、続編や次シーズン、クールの作品が作られる場合、当然ながら期待するファンが多く現れるわけですが、それに対して天の邪鬼、あるいは 煽り の一種として、終わったコンテンツ (終わコン) なんて表現する場合もあります。