小銭をかき集めればあと数日は生きられる… 「給料日前対策貯金」
「給料日前対策貯金」 とは、端的に云えば小銭を溜めることです。 給料日の前に金欠に陥って生活が立ち行かなくなることを見越し、手持ちのお金があるうちに買い物の際のつり銭などを何らかの容器に入れて溜める貯金ということになります。
最初から意図して始めるケースは稀で、たいていは趣味などへの散財によって給料日まで生活費が持たず、さて困ったと部屋の中を探すと小銭や忘れたお金が出てくる、それに救われたといった経験から、その後意図的に集めるようになるケースが多いようです。 給料日前に小金に困るような人は、おおむねお金の管理もいい加減でだらしなく、部屋のあちこちから小銭が出てきたりするんですね。 ちょっとした緊急用の貯金というか、貧乏人の無意識なへそくりのようなものです。
同じお金なので溜めるのは小銭でなくとも、お札や銀行の残高として残せばいいだけの話です。 しかし使いやすいお札などの形だと、金銭感覚がおかしかったりだらしがない人間はやっぱりついついあるだけ使ってしまうので、使いづらい小銭の形にすることで、使い残す余地を高めるのですね。
思ったより大金になる小銭、コミケのつり銭用としても
筆者 はお金の管理がずぼらな上にだらしなく、一応散財の前には頭の中であれこれ考えてギリギリ持ちこたえる程度のお金は残すものの、ずぼらなので忘れていた出費などが後から出てきて 「やばい、これ給料日まで持たないじゃん…」「○○の支払いができん」 という状況に若い頃はよく陥っていました。 食べ物に関しては、お金のある時に保存性の良い食べ物を買い溜める 給料日前対策備蓄 もしているので何とかなったりしますが、何らかの支払いはお金がなくては話になりません。
その場合、最後の切り札としてこの給料日前対策貯金は頼もしく、また何度も助けられました。 10円玉5円玉1円玉ばかりでは集めたところでたかがしれていますが、100円玉や500円玉を適宜混ぜることで貯金高は爆上がりし、ちょっとした貯金箱や缶に入れた小銭を集めるだけで、数万円になったりもします。 これを支払いの際に硬貨のまま使うのは難しかったりしますが、ちょくちょく銀行で札に変えるなどすれば、十分な体制立て直しの原資となります (その後両替にも費用や時間がかかるようになり、使い勝手はかなり悪化しましたが)。
また100円玉や500円玉の場合、コミケ をはじめ 同人誌即売会 の際のつり銭・お買い物用硬貨としても便利に使えます。 同人 に関わるものとして、いつでも数十枚の500円硬貨が手元にあるというのは心強いものです。 社会人が急な冠婚葬祭用にピン札を何枚か常に用意しているようなものです。
貯金せよ備蓄にせよ、給料日前対策として行うというのはやや ネガティブ な ライフハック のような気がしますが、給料まで日があるのに 限定 の欲しいものが目の前にあると 心の中の財務大臣 を更迭してつい手を出してしまうのが おたく の性。 友人知人に借金したり、会社に前借をする、何らかの高利貸に手を出すなどは人生を壊す第一歩なので、可能であれば最後の防波堤として、小銭貯金は継ぎ足ししながら続けていきたいものです。
なお若い時や独身の時は貯金すっからかんでも体さえ健康であれば何とかなったりもしますが、ある程度の年齢になったり家族ができたりすると、日々の生活費とは別に、絶対に使わないと決めた最低限の貯金くらいはあった方が良いでしょう。 こうした小銭貯金はそうした際にも結構有効です。 絶対に使わないと心に決めた貯金も一度手を出すとズルズル行きがちなので、あたしのようなだらしない人間の最後の矜持みたいな感じです。