いちいち買うか買わないかは悩まない、
悩んだ末に全部買うとあらかじめ決めてある 「リミッター解除」
「リミッター解除」(あるいはリミッター切り) とは、おたく や 腐女子 が ハマリ こんだ ジャンル において、関連する商品やグッズ、同人誌 などを無制限に購入すると決めることです。 リミッター (limiter) とはリミット (limit)、すなわち 「制限」 を超えないようにするための装置や機械のことですが、何かを購入する場合のそれは、「自制心」 とか 「合理的判断」 となるでしょう。 これを自らの決断で解除し、「もう何でも買います!」 な状態になるということです。
この状態となると、自分の好きな アニメ や マンガ、ゲーム といった作品やその中の好きな キャラ (萌え を感じる 嫁 や 担当・自担・推し) に関する商品やグッズ、さらには ネトゲ の ガチャ につぎ込む 課金 まで、無制限 (お金の続く限り) に買い求めて散財・豪遊 することとなります。
「欲しいかどうか」 ではなく、「買うのが義務」
別に欲しければ買えばいいし、払えるお金があるなら使えばいいのですが、そこになぜ、ことさらに 「リミッターを解除した」「切った」 というような云い方が必要なのでしょうか。 これは一つには、「この商品が欲しいかどうか、あるいは買うことに合理的な理由があるかどうか」 を、その都度いちいち判断したくないという心持ちがあります。
例え大好きなキャラのグッズであっても、「これを買うのはどうなのか」 という微妙なラインのグッズはかなりあります。 既に持っているものと内容が同じでパッケージが違うだけとか、クオリティがイマイチとか、同じ イラスト をいくらなんでも使いまわしし過ぎだろ…とかです。 いくら推しへの応援を兼ねた お布施グッズ なのだとしても、ファン の足元を見過ぎなグッズを見ると、萎える ことだってあるでしょう。 また天井なし底なしの 闇鍋ガチャ とかあまりに高額なグッズとか、手を出したらその後の生活が大変になりそうな場合だってあります。
しかしファンだから、推しだから、買わないわけにはいかない。 お金がないなら仕方ないけど、お金あるじゃん。 魔法のカード の 枠 まだあるじゃん。 あるのに買わないの? どうして? お前の推しへの 愛 はその程度なの? 自分が 保護 しなくて誰が保護するの? リボを避けたら推しが喜ぶの? …といった声がどこからか聞こえてきて、ためらう自分への踏ん切り・背中推しの意味で、「リミッター解除」「切った」「いまさらもう後には引けない」 と他でもない自らに言い聞かせ、「推しグッズ購入マシーン」「出るまでひたすらガチャ引きマシーン」 へと変貌させる必要があるのでしょう。
人から 「推しグッズ購入マシーン」「出るまでひたすらガチャ引きマシーン」 へ…
いったんこのモードに入るとほぼ無敵 (財布の中身と貯金残高とカードの与信がある限り) です。 もちろんある程度の経済力がなければ出来ない話ではありますが、テンションが上がると 「今日は特別だからリミッター解除」 といった感じで頭空っぽになって一気に暴走し、散財へのカタルシスも覚えて 「うおおおお」 になることが誰でも長いオタ人生・腐人生で何回かはあったりもするものです。 とくに給料日後とかボーナス時期とか臨時収入があったとか、あるいは精神的に追い込まれていて半ば推しにすがる思いや依存性、半ば自傷・自暴自棄的に行くところまで行かないと次のステップに進めないと思い込んでいるような精神状態の時は危険です。
まぁ 筆者 もわりとすぐに 「うおおおお」 になるんですが (そしてその後しばらく貧乏でもあんまり気にしない)、カードの使い過ぎだけは注意するようにしましょう。 人生傾きます。 リボ払いも手を出してはいけません。 お金が無駄に消えます。 とはいえお金は大事だけれど、多重債務や友人を無くすなど人生が破綻しない レベル でストレス発散が出来るのなら、ある意味で生きたお金の使い方のような気もします。 どう考えてもしわくちゃの諭吉の顔を見るより推しの顔を見た方が心が躍りますしw
ちなみに似た言葉に、ネット で使われる イヤッッホォォォオオォオウ!/ IYH や 気絶買い といった言い回しもあります。 また 沼 にはまったマニアやコレクターの場合にも、無茶な買い物を正当化する 博物館のため という魔のフレーズがあります。 さらにそれを妨害するのは 「心の中の財務大臣」 となります。