同人用語の基礎知識

○○ロス

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大好きだった作品が終わってしまった… 「○○ロス」

 「○○ロス」 とは、何らかの大切なもの、生きがいになっていたようなものを喪失 (ロスト) してしまい、心にぽっかり穴があいたように気分が落ち込んだり、何もやる気が起きなくなったり、ほとんど鬱のような状態になってしまうことを指す言葉です。

 この言葉の直接的な 元ネタ や流行り始めた発端は、ペットを失ったことによる悲しみから気分が塞ぎこんでしまう 「ペットロス」(ペットロス症候群) です。 しばしば家族同様の存在ともなるペットを失った悲しみは大きく、中でも感受性の高い人、依存体質を持つ人の場合、数週間から数か月にわたって日常生活に支障をきたすような精神的苦痛を受けることがあります。

 もちろん同じような悲しみは実際の家族や恋人を失った際にも感じるものではありますが、人によっては 「たかがペットじゃないか」「いつまで悲しんでいるつもりだ」 といった感覚の人もいますし、そうした人からの無理解や心ない言葉 (仮に善意からくる励ましだとしても)、本人の割り切れなさも、ペットロス特有のさらに大きな心理的負担となっている部分があります。

大河ドラマや何年も続くアニメが終わると喪失感も大きい

 その後この言葉や 概念 が広がるとその他のものにも当てはめて、広く 「○○ロス」 として使われるようになっています (○○の部分には、自分が失ったものの名前が入ります)。

 代表的なのは、毎週楽しみに見ていたドラマや アニメ といった コンテンツ が終わってしまい、そのあまりの喪失感に落ち込んでしまったり、それまでそのコンテンツに費やしていた時間や同じ ファン 同士のあれこれがぽっかり空いてしまい、「何をすればいいの」 と茫然としたような状況でしょう。 またその言葉が広がると、「今は○○ロスだから、新しいドラマを見たいと思わない」「あの人はいまロスだから」 といった感じで、自分や他者の状況を指す言葉としても使われるようになっています。

 中でも1年間といった長丁場、50話前後と云ったボリュームで放映される NHK 大河ドラマのファンにとってはこの 「○○ロス」 は深刻で、「来週から日曜の夜は何を見たらいいの」 みたいな感じで、同じファン同士で感覚が 共有 されやすいものでもあります。 とりわけ人気脚本家である 三谷幸喜さん作品の終了後はロスの人が大勢でるイメージです。 いやまぁ、実際面白いし、終わった後の虚脱感というか名残惜しさは大きいんですよねw

 と云う訳で、大河ドラマが終わる年末ともなると、ツイッター といった SNS ではドラマのタイトルをつけた 「○○ロス」(真田丸ロスとか) が話題となって広がったり、ハッシュタグ で共有されたりします。

 また作品全体だけでなく特定の 推し となる登場人物や、キャラ がいた場合は、同じように人物名やキャラ名+ロスで表現することもあります。 この場合、単に 「推しロス」 と呼ぶこともあります。 登場人物単体を指す場合は、作品自体は続いていてもその登場人物やキャラが作品中で死んだり登場しなくなってしまった段階でロス扱いとなります。

生活の一部ともなっているネトゲのサ終も心理的負担が大きい

 数年単位で続く ネトゲ のサービス終了 (サ終) なども、熱心な プレイヤー らの感謝の声とともに、終了を惜しむロス発言が相次ぐことになりがちです。 多くのネトゲは単なる娯楽というよりは、毎日の ログイン やゲーム仲間との交流を通じてほとんど生活の一部となりますから、失うことの喪失感は大きなものとなります。 またサ終ほどではないけれど、一度失ったら二度と手に入らない レアアイテム をロストするなどした場合も、その喪失感は大きなものでしょう。

 ネトゲではなく、単独で遊べるコンシューマゲームの場合は、終わらせるかどうかはプレイヤーの判断次第ですが、この 「○○ロス」 を恐れるがあまり、クリアしたくない病 を発症することもあります。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2017年1月11日)
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