あるある…ねーよ! 「ノリツッコミ」
「ノリツッコミ」 とは、誰かの ボケ に対して一旦は ノル (同意 や賛同をする) ようなそぶりを見せながら途中で ツッコミ に転じるツッコミ方法のひとつです。 時間差ツッコミの一部だとする考え方もあります。
元々はお笑いの世界で、漫才などで 相方 のボケ役が ネタ となるボケを発すると、それに対して行うツッコミのバリエーションのひとつとして 認知 されるものです。 例えばボケ側が 「今、女子高生の間でらくがんが大人気らしいな」 とボケると、「そうそう、あのボソボソとした微妙な味わいがお茶うけに最高だって近所の女子高生も和菓子屋に行列作って…」 などとボケに沿ったノリの話をしてから 「って、そんなわけあるかーい」 などと一転してツッコミを行います。
お笑いの世界の言葉が若者言葉として浸透し、その後一般でも広く使われるようになった例はたくさんありますが、言葉や行動様式を含めて、その典型的パターンの言葉の一つだと云えるでしょう。 ネット の 掲示板 などの 書き込み でも、「あるある ねーよ」 といった ネットスラング としての使われ方があります。
破壊力が高いがゆえに、外すといたたまれないノリツッコミ
単にボケの直後に突っ込むよりも、ボケの深みを聴衆に十分伝えた上で突っ込めるためネタによっては面白さが倍増しますし、漫才などは聴衆の側にも 「いつツッコミが入るか」 のタイミングを予想して笑う準備をするような心理状態もあります。 うまく ハマ れば通常のツッコミよりも破壊力を発揮することもあるでしょう。
ただしネタが面白くなかったり、聴衆の側に笑う準備や心持ちがない場合は逆にネタのつまらなさを強調してしまう負の作用があります。 またボケとツッコミのリズミカルなテンポを崩すことにもなるため、使いどころは難しいでしょう。 ここぞというタイミングに絞って行ったり、天丼 (同じネタを繰り返す) と上手く組み合わせるなど、一工夫が必要かも知れません。