ネタなのか照れ隠しなのか…ついついやりがちな 「セルフツッコミ」
「セルフツッコミ」(セルフ突っ込み) とは、自分で自分に ツッコミ を入れることです。 ここでいうツッコミとは漫才などのお笑いの世界で ボケ 役のボケに対してツッコミ役が行う 「なんでやねん!」「あほか!」 といったものを指します。 「自己ツッコミ」 とも呼びます。
お笑いの世界のツッコミは、ボケを際立たせ、観客に対して 「ここは笑うところですよ」 と ネタ を明瞭化させて誘導する意図や効果があります。 芸人の間だけでなく、一般人 の間でもボケ役・ツッコミ役は何となく仲間内で割り振られたりしますし、ボケ役は突っ込まれるのを前提で話を展開したりもしますが、セルフツッコミはこれら全てを自分のみで、自分に対して行うものとなります。
いかにも 「おたく」「腐女子」 っぽいと思われがちかも
一般にセルフツッコミ、とりわけ文章表現に対するそれは、おたく や 腐女子 に特有の行動パターンだと認識されます。 というより、一般人は日常の冗談や酒の席のくだけた会話はともかく、そもそも 趣味 や娯楽でネタ的な文章を日常的に書いたりはしないので、ボケ やツッコミのある文章自体、これらの人たち特有だとも云えます。
その後 ネット が登場し、メール やメッセージなどで日常的にくだけた文章を書く機会が一般人の間でもぐっと増えましたが、それでもやはりセルフツッコミ レベル の文章となると、おたくや腐女子、あるいは おじさん (おじさん構文) の一つだと認識されるケースが多いかもしれません。
なお自分に入れるツッコミでよくあるパターンは、「(ぉぃぉぃ)」 やその派生である 「(ぉ」 あたりが多いかもしれません。 この他、自分の文章に矢印を向けた「(←おい)」 なんてのもよく見かけるパターンです。 一方、「お (ry」 として 「おいおい」 を略したり、文脈によっては 「おまえが言うな (おまゆう)」 といった ニュアンス を持たせたり、「キリッ」 などを語尾に付けて勘違いや間違いをしつつ得意げになって気取ったふりをしたり、あるいはズッコケを演じて 「ズコー」、語彙が少ないとの意味で 「(語彙力)」 を使う場合もあります。
こうしたセルフツッコミをしがちな理由として、自分のネタに相手が気づいてくれないと嫌だな…といったお節介やネタに対する自信のなさ、誤解されたくないという強い 自己顕示欲、コメント に対する免責や、ある種の 自虐的 な意図などもあるのでしょうが、いかにもおたく・腐女子っぽい、あるいは見ていて 痛い として、苦手とする人も少なくないようです。
なお似たような言葉に セルフ論破 もあります。 内容に著しい ダブスタ や矛盾、あるいは言行の不一致などがあって、自分の意見や自分自身のふるまいを自ら否定しているような支離滅裂なコメント・人間を揶揄する言葉になります。