元々は大学生などが集う掲示板ヘビーユーザの自嘲的な言葉だったりするリア充
リア充イメージ |
「リア充」 とは、「リアルが充実している」 という意味です。 つまり、ゲーム や ネット などの 「仮想」 の世界の中ではなく、3次元 の現実世界、日々のリアルな生活が充実し幸せであることを指します。
対義語 (反対語) は一般に 非リア充 (非リア) や リア終 で、オタ充、あるいはネットの生活が充実している ネト充 (あわせて エア充 とも)、さらには 自宅警備員 や ぼっち、孤独、予定なし、着信なし などが対する派生用語となっています。
概念 としては昔からあるものの、「リア充」 という分かりやすい言葉となったのは、2ちゃんねる の 「大学生活板」 あたりと云われています。 自分たちのように自宅からパソコンを使うのではなく、外出先から携帯電話 (もしもし回線) などで 掲示板 にアクセスしてくる 「ちょっと俺たちと違う人種」「俺たちと ノリ が違うやつら」 を指す言葉として登場しました。
その後 「ニュー速VIP板」 など学生や若手の多い掲示板などでよく使われるようになり、徐々に定義や概念、意味も広がり派生する言葉なども登場、あわせてそのままネット 界隈 で大きく広まりました。 「そもそもリア充なんて言葉を知らないのがリア充」 なんて意見もありますが、一時は 「リア充チェック」「リア充テスト」 などの定義づけや自己診断の 書き込み や意見なども、ネタ、マジ、両方で結構あったものです。
なお 「リア充」 グループ の最下層にいるような人は、似非リア充 と呼びます。 さらに 「リア充」 グループにいる時だけ強がったり調子に乗る小心者、「リア充の一員であること」 に必死な人は キョロ充 などと呼ばれます。 学校の教室などで自分の知り合いやツレがいないか、あたりを常にキョロキョロ見渡していることから、こう呼ばれます。 それでも友達ができない人は、キョロぼっち などと呼ばれます。
また周りから煙たがられているのにそれに気付かず、自分ではリア充のつもりである人は 「自称リア充」、リア充のふりをすることは、リア充演出 と呼びます。
実際の 「リア充」 の定義とか生活の様子は…
渋谷などリア充が集う街は、 「リア充街」 と呼ばれることも |
「リア充」 の中でも、「恋愛」(彼女がいる、デートをする、クリスマス、バレンタイン含む)、「スポーツ系の大学のサークル活動」「コンパや旅行」「楽しい文化祭や学園祭の準備」「嬉しい体育祭」「キャンプファイヤーや花火」「マイムマイムかオクラホマミキサー」「バーベキュー」「友人が集まっての自分の誕生日会」「盛り上がる同窓会」「友達や恋人と自転車で二人乗り」 などが初期の頃は大きな 「リア充」 の具体的な定義、あるいは象徴的に取り上げられる特徴や イベント のひとつとなっています。
「リア充」 でないのは、これらのイベントと縁がなく、正反対の生活をしている人になります。 すなわち彼女がいない、童貞 だ、恋愛は 三択恋愛 だけ、大学でサークル活動をしていない、あるいはコンパなどで仲間とわいわい騒いだり、友達と旅行に行ったりすることもない生活をしている人になります。
さらに日常の生活の細かい出来事に当てはめると、携帯電話が鳴らない、メール は スパム だけ、来客は新聞の勧誘と宗教の珍味売りだけ、異性と話したのは母親を除けば街頭のリトグラフのキャッチセールスだけ、昼ごはんは一人で食べる (「ぼっち飯」…さらにその様子を人に見られたくないので、トイレの個室で弁当や昼食を食べる 「便所飯」 なんて言葉が生まれたり)、古い友人から連絡があったと思ったら宗教の勧誘や絶対儲かるニュービジネスの誘い、選挙の投票依頼などだった、さらには 引きこもり だ、ニート だ、無職 だ、無触童帝 だ、なんて人になります。
これらの人が、いくぶんのシャレやネット特有のノリを含めて 「リア充」 を僻んだり恨めしく思い、自虐的 に使うような言葉として生まれ、使われるようになって定着したって感じでしょうか。 「ああ、いくらでも罵るがいいさ! 俺の気持ちは、しょせんリア充にはわからないさ!」「どう頑張っても 陰キャ は 陽キャ にはなれん」 という訳です。
意味や定義が拡散しながら、ネットの中でよく使われる慣用句に
リア充イメージ |
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その後この言葉は、広まると同時に 「一日中、ネットの 「掲示板」 に張り付いているような人」 に対する罵倒、例えば 「リア充でサーセンwww」(自らをリア充と名乗って、そうでない人を蔑む) にも使われるようになり、定義や意味も 拡散。
現在は イケメン (容姿端麗/ 対義語はブサメン)、高学歴、一流企業に勤務 (あるいは正規雇用 (正社員など) の定職がある)、お金持ち などの スペック に関する高い レベル も、「リア充」 の重要な要素のうちと数えられる場合もあるようです。
ただし 「彼女がいる」「友達が多い」(あくまで リア友) といった 「充実した対人関係、交友関係」 が、「リア充」 のもっとも大きく決定的な要素であるのは初期の頃から変わりません。
とりわけ異性との人間関係はとても重要で、貧乏でも無職でも見た目が ピザデブ で ハゲ で多少悪くても包茎でも何でも、とにかく 「可愛い彼女」「イケてる彼氏」 さえいたら、もうそれだけで普通は 「リア充」 扱いです。
またゲーム、とりわけオンラインゲーム (ネットワークゲーム/ ネトゲ) の廃人とも称されるヘビーユーザー、彼女いない歴=年齢 な人、童貞の、美少女ゲームのマニア、コスプレイヤー の写真をひたすら撮影して集めている カメコ (カメラ小僧) なども、「リアル生活では彼女がおらず友達もいないか少ないが、ネットやゲーム、妄想の中では満たされている」 との意から、「非リア充」 の要素として考えられるようになっています。
2007年に 「リア充」 が、一般でも大きく注目される言葉に
なお2007年にはマスコミなども言葉として 「リア充」 を取り上げ、大きな話題となりました。 と同時に、方々でかなり気軽に使われる言葉となって、初期の先鋭的な意味は薄れ、ちょっとした軽口でも使われるようになっています。
意味や使い方も拡散し、リア充な人が遊びにいく街 (東京渋谷など) を リア充街・リア充スポットなどと呼んだり、リア充な人が持っている流行のファッショングッズ、おしゃれ アイテム などを 「リア充アイテム」 などと呼んだりもします (いずれも、オタク街 や オタ アイテム の対概念として考案されたもの)。
蛇足ですが、筆者 はネト充です。 放っといてください。 それと、ミカジューを喫茶店で頼むと、ウェイトレスのミカちゃんがえらいことになります。 注意しましょう。