それをいっちゃあおしまいよ…「犯人はヤス」
「犯人はヤス」 とは、要するに 「ネタバレ」 のことです。 物語 の結末やミステリー 作品 などのトリックの謎解きや犯人を、まだ知らない人に喋ってしまうような無粋な行為、あるいは身も蓋もないことを云ってしまうような状態を指します。
元ネタ ですが、エニックス (現/ スクウェア・エニックス) が発売した推理アドベンチャーゲーム、「ポートピア連続殺人事件」 の登場人物と、そのストーリーの結末からきています。
ゲーム 「ポートピア連続殺人事件」 の犯人は…(※ネタバレ注意!(ぉ)
1983年にパソコン用として、1985年11月29日には 「ファミコン」(Family Computer) 版も発売され、開発者 堀井雄二さんの手による当時としては異色な舞台の 設定、家庭用ゲームとしてはまだ珍しかったアドベンチャー形式のゲーム初期の名作として知られる 「ポートピア連続殺人事件」 ですが、そこに登場する キャラクター、間野康彦 (やすひこ=通称 ヤス) が連続殺人事件の犯人だったことから、まだプレイ中で犯人の分からない人に対し、「犯人はヤス」 とネタバレするような言い回しの言葉として使われるようになりました。
「ヤス」 は プレイヤー が操作する警察官の 主人公、ボス の従順な部下で、物語はこの 「ヤス」 との二人三脚の形で進みます。 自殺に見せかけられ殺された高利貸。 手を下したのは…実はヤスだった、という訳ですが (ヤスの両親がこの高利貸によって自殺に追い込まれたので、復讐したもの)、途中で 「こいつは臭い…」 なんてピンとくるものの、まだ犯人探しをしている途中で 「犯人はヤス」 と友達に聞かされたら…ソフト代返せ〜と怒鳴りたくもなるかも知れません。 まぁ 「犯人はヤス」 は流行語のような言葉にもなりましたから、いまさらネタバレも何もないんでしょうけど。
なお、この言葉が流行るようになったきっかけとして、当時若者に絶大な人気を得ていたお笑い芸人、ビートたけしさんが、深夜放送 「ビートたけしのオールナイトニッポン」 で 「犯人はヤス」 と コメント。 それを聴いていた リスナー の中学生などを中心に広まったことが大きな要因だったようです。
「堀井ミステリー三部作」 の名と共に…
ちなみに1984年発売の 「北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ」(アスキー)、1985年発売の 「軽井沢誘拐案内」(エニックス) とこの 「ポートピア連続殺人事件」 の3つを称して、俗に 「堀井ミステリー三部作」 などと呼ばれますが、話題性があり安定した人気を持っていたこと (実際に売れたかどうかはまた別の問題ですが)、後に携帯電話向けのアプリとして盛んに移植されたことなどにより、「犯人はヤス」 も繰り返し おたく・ネット の 界隈 で使われるようになっています。
結果、今ではこの ゲーム の犯人の話や 「ネタバレ」 の意味からも時として逸脱し、他の アニメ やゲーム、マンガ などで、ちょっと謎めいた展開となると、とりあえず 「犯人はヤス」 と云っておけば丸く収まるようにもなっています。
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