視野の狭さから些細なことで大騒ぎ? 「全員これ」「全部それ」
「全員これ」「全員それ」 あるいは全員部分が 「全部」 とか 「みんな」 になるフレーズとは、そのまんまの意味では 「全ての人やできごとがそうです」 程度の言葉です。 誰かへの レス の場合は、単に 「これ」 とか 「それな」 だけの場合もあります。 ただし ネット においては、しばしば 炎上 の発端にもなりかねない 「不必要に 主語を大きく する」「無意味な 最上級表現」 と見なされて揶揄されがちなフレーズです。 とくに自分の コメント や話を大げさに伝えたい ネット放火魔 や 驚き屋、およびそれらの取り巻きや ファン、支持者らが使いがちなものと考えられます。
例えば自分が親切にされて嬉しかった出来事を話す際に、「素敵な人と出会いました」 でいいのに、その出会いや相手の親切をしっかり理解できた自分の感受性を大げさに表現するために 「異性にモテる人は全員これ」 と強調したり、逆に不愉快な目にあった時に 「ダメな男はみんなこれ」 みたいに十把一絡げにして切って捨てるような云い方です。 あるいは社会問題を論じる際に、「日本が衰退する理由は全てこれ」 みたいに表現することもあります。 まるでたった一回の個人的・個別的な出来事から、人とか事の普遍的な本質を鋭く見抜いたみたいな印象を与えます。
あるいは自分自身のコメントではなく、万バズ したような注目を集める他人のエピソードに便乗して、賛同や 同意 のレスや リプ の形式で自分のそれを誇示するような行為にもよく使われます。 「わかるわ、仕事ができる人は全員これ」「ほんと、バカなやつはみんなそれだね」「日本がダメになる理由が全部詰まってる」 みたいな使い方ですね。
SNS にはビックリ体験? と本質を看破する鋭い洞察? が乱舞
これらの物言いには、主語が大きい人たちや驚き屋の多くがそうであるように、自分の意見や感じ方に一般的な価値や正当性や裏付けがあるように見せかけたいとか、1で10を知る自分の洞察力や直観力を誇りたいとか、個別の話を全体に広げてより大きな普遍性のある話に過剰に持ち上げたいという意図が感じられます。 また話を横に広げて騒いで注目を集めたいだけだったり、注目されているリプ に コバンザメ して自分の主張に都合よく利用したいという意図も透けて見えます。
ツイッター といった SNS では、こうした主語を大きくした真偽不明のビックリ体験談と、それを発端とした本質を見抜いたような手垢のついた鋭い洞察が溢れています。 そういった話が バズ りやすいし好まれている部分はあるのでしょうが、そうした話の大半がとっくの昔からそう云われていたようなありがちな話の焼き直しや何周目だよと思うような 既出・定期ネタ なものばかりで、そこそこの年代となると 「また全員それか」「また全部これか」 みたいな醒めた見方もされがちです。
とはいえ、若い人などは過去の類似の話など知らない人がほとんどですし、醒めた見方をする人も過去に 「すげえ、うちの周りの人も全員それだわ」「俺の考えていたダメな理由がまさにそれだ」 と目からうろこがバンバン落ちて驚いた経験が一度くらいはあったりもするのでしょうから、あまり冷ややかに見すぎるのも良くないかもしれません。 そもそも おたく や 腐女子 は個人的体験をやたらと大げさに表現しがちですし、明日は我が身でもあります。
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