不運 (ハードラック) と踊 (ダンス) っちまったぜ 「不運」
「不運」 とは、幸運に恵まれず、運に見放された状態のことです。 薄運や非運、悲運、ついてない、アンラッキーと呼ぶこともあります。 また幸運はおおむね幸福につながることから、不幸 や 薄幸、不憫 なども近い 概念 となります。 不幸や災いの影が忍び寄ってくるような状況は 不穏 です。
単純に運が絡む行為、例えばギャンブルとか ゲーム における運のなさ、ツキのなさを指す場合もあれば、やることなすこと全て裏目ってしまう、努力しても報われない、巡り合わせが悪く結果が出ないといったケースを指すこともあります。 対義語は幸運や好運、あるいは強運や豪運ですが、運が良い人、運だけで結果を出す人を 運だけマン やラッキーマンと呼んだり、運だけで 勝利 したことを 運勝ち と呼ぶこともあります。
運は不確実性のあるものに対して使われるものであり、確率の良い結果を引けないだけだと云えます。 努力によって不確実な部分を減らし、良い結果が出る確率を少しでも高められる場合もありますが、やり直しができるゲームと違い人生のあれこれは、一度きりというものごとも多いでしょう。 ついてない時は何をやっても上手くいかず、悪いことが連鎖するように感じられますが、人の意思や技術が介入できない部分での確率の偏りに悩んでもどうしようもありません。 気分転換して忘れるくらいしか対策がない場合もあります。
マンガ や アニメ といった創作物では、不幸は何か事件を起こしたり招いたりして物語を進める役割を果たすことも多いでしょう。 また不運や不幸を嘆く キャラクター は等身大の存在にも感じられて親しみも覚えやすく、主人公 にもマッチする 設定 かも知れません。 何か事件を起こすとしても、無能 なゆえの自業自得ではなく不運で生じた トラブル ならば同情も集めやすく、都合が良いという部分もあります。
ギャンブルものの作品などでは、ある程度の運は必須ですが、あまりに強運・豪運ではご都合主義に思えて白けるかもしれません。 むしろ不運を機転や閃きでひっくり返す描写にカタルシスがあるでしょう。 現実にはありえない豪運も創作物らしくて見ていてスカっとするものでもありますが。
「不運」(ハードラック) といえば 「特攻の拓」
なお ネットスラング・ミーム に 「不運 (ハードラック) と踊 (ダンス) っちまった」 がありますが、これはマンガ 「疾風伝説 特攻の拓」 に登場するキャラ鰐淵春樹が発したセリフで、「“事故 (ジコ)” る奴 (ヤツ) は…」「“不運 (ハードラック)” と“踊 (ダンス)” っちまったんだよ…」 からきています。 バイクでトレーラーに突っ込んで事故を起こしたのは 「“待”ってたぜェ!!この“瞬間(とき)”をよぉ!!」 で有名な一条武丸でした。 作品の人気と独特の ルビ の面白さから、使い勝手の良いセリフやマンガのコマとしてよく用いられます。