長い長ぁい東館のアーケード 「ガレリア」
「ガレリア」 とは、同人誌即売会 をはじめ、各種大規模イベントが開催される 東京ビッグサイト (東京国際展示場) の 「東館」 にある、長い長い通路のことです。
アーケードや大規模商店街をあらわす言葉となっている 「ガレリア」
「ガレリア」(Galleria) の意味ですが、元はイタリア語で、英語の 「Gallery」 に相当する言葉です。 ギャラリーと云うと、美術館とか展覧会の展示室を思い浮かべますが、イタリアはじめヨーロッパでは、日本語訳で 「画廊」 なんて言葉があるように、貴族の館や城、宗教施設などで 絵画 を建物の壁面や廊下の壁にズラリと並べて掲示するケースが多く、まだ美術館が存在しない時代、「絵を掲げた廊下」 自体がギャラリーとなっていました。
これは、カンバスや紙に絵を描いて額縁に入れて飾るよりずっと長い歴史がある 「壁画」 がその原点となっています。 絵は元々壁に描くもの、壁に掲げて眺めるものだったわけです。 この伝統は現代まで脈々と続いていて、多くの美術館なども回廊形式の 展示 を行っています。 大規模ミュージアムなどでは、特設ギャラリーとして特定画家や特定 テーマ にそった大小の 「部屋」 が用意される場合もありますが、基本はあくまで壁面、廊下の壁となっていますね。
転じて各種店舗がズラリと並んだ商店街や、ガラス張りの屋根がついた大規模なアーケードなどを、ギャラリー、あるいは 「ガレリア」 と呼ぶようになりました。 お店の美しいショーウィンドーを絵画に見立てたしゃれたネーミングという訳です。 とくに日本で 「ガレリア」 と云えば、ガラス張りで高い天井を持つアーケードや建築物の意味だと考えて良いでしょう。
写真で見る 東京ビッグサイト 「ガレリア」
動く歩道が新鮮だった時代も
現在は動く歩道などどこにでもありますが、東京ビッグサイトができた当時はまだ珍しく、壮麗な構造も手伝って、結構感動したものでした。 「動く歩道」 という名称自体は1970年の大阪万博 (日本万国博覧会) に設置された同設備から話題になって広まった言葉ですが (同様の施設は日本も参加した1900年開催のパリ万国博覧会が最初、Moving Walkway)、SF未来都市には お約束 のような施設ですし、筆者 は宇宙戦艦ヤマトや銀河英雄伝説で散々見ていましたから、「おお…」 ってな興奮がありましたね。
また東京ビッグサイトのガレリアは、長いエスカレーターで他の階層、フロアと繋がっていて、何もイベントがない時に訪れると、その巨大さに圧倒されます。 まぁ コミケ 開催中は、人だらけで狭く感じるんですが…w
基本的に展示場へ行くための単なる通路なのがこのガレリアですが、コンビニや各種売店、飲食店、インフォメーションセンター、トイレや電話ボックスなどがズラリと並んでいます。 広いだけにあっちこっち移動するのは大変ですが、位置関係を把握するとかなり便利に使えるものです。