「コンベンションセンター」 とほぼ同じ意味の 「メッセ」
「メッセ」 とは、ミサ (missa/ mass) をあらわすドイツ語の 「Messe」 のことで、典礼、見本市や物産展、及びそうした イベント を開催することができる イベント会場施設、産業会館 などを指す言葉です。
この種のイベントをコンベンション (Convention) と呼ぶ場合も多く、会場をとくに コンベンションセンター (Convention Center/ Exhibition Centre) と呼ぶ場合もありますが、意味はほとんど同じです。 すなわち大きな展示場や ホール を持ち、大型のものでは 貸し会議室 やホテル、公園、大型駐車場などを併設した複合的産業振興施設となります。
同人 の世界では 同人誌即売会 (同人イベント) をはじめ、おたく や 腐女子 向けの様々なイベントが開催される会場として親しみのある 公共施設 となっていますね。 とくにメッセ名称の施設は規模が大きい場合が多いので、中〜大規模の オールジャンルイベント などが盛んに開催される施設として、地域地域におなじみの会場がそれぞれあったりもするものです。
1989年、幕張メッセオープンから、日本でも 「メッセ」 名称が一気に普及
日本最大のメッセ 「幕張メッセ」(千葉県) |
キラ + メッセで 「キラメッセぬまづ」(静岡県) |
アイ + メッセで 「アイメッセ山梨」(山梨県) |
メッセ + ピアで 「県央メッセピア」(新潟県) |
ひらがな表記の 「みやこめっせ」(京都府) |
こうした言葉が広く使われるようになったきっかけは、当時日本最大、東洋最大規模のイベント会場としてデビューした千葉県の 幕張メッセ でしょう。
日本でこうした施設に 「メッセ」 という言葉が使われたのはこれが初めてという訳ではありませんが、東京モータショーはじめ、数十万人が集うイベントが頻繁に開催され、さらにそれが報道などでたびたび流れるため、一気に日本人に 「メッセ」 という言葉が浸透することになったようです。
ちなみに幕張メッセがデビューした頃 (1989年10月9日) は、まだ言葉としての認知度があまりなく、「メッセって何じゃ?」「何語なんだ?」 的な反応が結構あったものです。
バブル経済絶頂期、それまであまり聞いたこともない横文字 (英語ではなく、イタリア語やフランス語、スペイン語、ドイツ語などの言葉が多かった) を冠した、おしゃれな商業施設やサービス、商品などが溢れました。 良くも悪くもその一つが、このメッセという言葉だったのでしょう。
以降も1990年代を中心に、各地に建設された新しいイベント施設にメッセ名称が使われたり、既存施設のリニューアルに際して、愛称としてメッセ名称が新設される、イベントの名称にメッセが選ばれるなど、様々に広がっています。
また企業誘致を行う工業団地や流通拠点などを、自治体が主体となってメッセと呼ぶ場合もあります。 ネーミングの基本パターンは、地域や土地の名 + メッセ (接頭・接尾ともに) となります。
短い 「メッセ」 という名称から、他の言葉と複合するケースも
一方、他の類似用語に比べると、日本語によるカタカナ表記でわずか3文字の 「メッセ」 は、他の用語と組み合わせた 「造語の素材」 としても優秀だとされたようです。 それまでの既存用語やコンベンションセンターなどに比べると、様々な派生語、造語が多いのも、この呼び方の特徴となっています。例えば ポート (港) + メッセ の組み合わせの ポートメッセなごや、アイ (私、愛、目) + メッセ の アイメッセ山梨、キラ (輝く) + メッセ の キラメッセぬまづ、サン (太陽) + メッセ の サンメッセ香川、マリン (海) + メッセ の マリンメッセ福岡、メッセ + ピア (ユートピア/ 楽園) の 県央メッセピア などなど、こうしたネーミングを採用した施設はたくさんあります。
中には地名以外の日本語をそのままメッセとくっつけた 夢メッセみやぎ や、カタカナではなくひらがなで表記する ふじさんめっせ、みやこめっせ、接頭した言葉の一部を掛けあわせ省略した ゆめっせ などもあります。
なおメッセ名称は、それが正式名称の場合もあれば、本来の名称とは別に、愛称や通称として使われるだけの名称もあります。 例えば前述した みやこめっせ (京都府京都市左京区) の場合、みやこめっせは愛称で、正式名称は京都市勧業館となっています。