同人用語の基礎知識

走り屋/ 男津波

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うおおおぉ〜との雄叫びと共に発生! 巻き込まれたら、死にます

東京ビッグサイト
会議棟〜エントランスからガレリア〜東展示棟を結ぶ陸橋
 「走り屋」「男津波」 とは、コミックマーケット (コミケ/ Comic Market) などの大規模な 同人イベント で、一般入場が開始 (開場) されるやいなや、スニーカーから土煙をあげつつ慣性ドリフトで 会場 内の直線やカーブをトップスピードで駆け抜ける、非常に迷惑な人たちの事です。

東京ビッグサイト
東展示棟へ漢どもを誘う
深紅のコーナーポスト
 一刻も早くお目当ての サークルスペース 前に到達し、同人誌 を確実にゲットしたいのは分かります。

 しかし他の人に迷惑ですし、イベント側で会場内で走ることを禁止している場合がほとんどなので止めましょう。

 「走り屋」 が集団になった様は 「男津波」(漢津波) と呼ぶ事もあります。 人によっては 「エロニーニョ」 とも呼ぶようです。 主な発生場所は有明の 東京ビッグサイト の随所にありますが、とりわけ東館へと続く陸橋あたり、発生時期はコミケ 最終日 あたりでしょうか。

 ここらあたりは、中央の逆ピラミッド下の入り口からエントランスに入って、長い直線である ガレリア の後、緩やかな左カーブ、その直後に右への直角カーブ、そのまま長いストレートに続くという、かなりトリッキーな 設定 のコースとなっています。 男どものポテンシャルをこれほどグイグイ引き出すコースも他にないでしょう。 どこからか、フジテレビ系旧F1グランプリのオープニングナンバー、T-SQUARE の 「TRUTH」 が聞こえてきます。

 ちなみに一般にも広く使われる走り屋はともかく、漢津波と呼ぶ場合の語源や 元ネタ は不明です。 人が流れることを人波と呼びますし、単にそれが大きくなった状態を指して参加者らが誰ともなしに津波と呼ぶようになったのか、マンガやレポートで誰かが使ったのが広がったのか、主にスタッフの間で何らかのきっかけがあって共通言語として広まったのかはわかりません。 そもそも大勢が一斉に動くことを津波とか蝗害 (バッタの群れ) と呼ぶのはありふれた表現ですし。

 関係があるのかないのかわかりませんが、1980年代中ごろから1990年代にかけて若者の間で一世を風靡したテレビ番組に 「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」(日本テレビ系列) があり、この中にローマ時代の部隊単位ケントゥリアと同じ 「100人隊」 という素人の若い男性100人で街頭ドッキリをしかける企画がありました。 だいたいは路上で100人が一斉に走り出し、それを見ていた通行人もつられて走り出すのを笑うといった他愛のないものでした (学校で人数を減らしつつ真似するみたいなこともありました)。 これは番組中で通称 「100人津波」 と呼ばれていて、漢津波なる言葉を知った当時は、何らかの関係があるのかな? とか個人的に思ったりもしました。

変な業者が動員した買い物グループもいるようですが…

 冗談や ネタ はさておき、俗に 「並びのプロ」「行列の芸術家」 と称されるほど、おとなしくルールを守る参加者が多いコミケや同人イベントですが、「最終日の開場の瞬間」 だけは、全ての理性をぶっ飛ばす魔力があるんでしょうか。 実際はスタッフがしっかり誘導するなり規制するなりして、整然と列が続くケースが多いのですが、参加人数が急激に膨張したりコミケ会場の場所が変わって管理が十分には行き届きにくい時代などには、突発的に大迷惑な人が現れるケースもありました。

 ほんと、怪我人が出たり、下手すりゃ死者もでかねない状態だけに、大事になる前にやめましょう…。 まぁまともな一般入場組だけでなく、転売 目的のおかしな連中もかなりいるようなんで、馬耳東風なのかも知れませんが…。

 なお 「男津波」 の他に、コミケ気象 とも呼ばれる コミケ雲 や、コミケマリモ といった大自然の驚異も目撃されているようです…。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2000年4月25日)
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