サークルとしての実態がないダミーサークル、その目的は…
「ダミーサークル」 とは、同人サークル としての活動実体がないにもかかわらず、同人イベント へ サークル参加 の申し込みをするサークル(個人)、もしくはそうして手に入れた不正な サークルスペース (SP) のことです。
なぜそのような事をするのかといえば、サークル参加者は自分のスペースを設営する必要があるため、一般入場 よりも早く、またあまり並ばずに 会場 入りが可能な配慮がされているからです。 これを悪用し、他の一般参加者より有利な買い物をするために虚偽申請で サークル入場 を行おうとする訳ですね。
そしてサークル入場のためには入場券でもある サークルチケット が必要なので、存在しない嘘のサークルをでっち上げて虚偽の申し込みを行い、これを不正に手に入れようとする訳です。 また実体があっても、抽選漏れ対策として複数のサークル名で申し込みをする場合も (規約違反です)、その一部がそう呼ばれることがあるようです。
中にはこうして手に入れた 「サークルチケット」 を、個人売買雑誌や 掲示板、ネットオークションを利用して 転売 している人もいるようです。 コミケ/ コミックマーケット などの大規模な イベント では、サークルは抽選に選ばれないとサークルとしての参加ができませんから、こうした不正な申し込みが増えると、きちんとした活動をしているサークルが抽選に漏れてしまうケースが増えることになります。
また俗に 買い専 と呼ばれる 同人誌 を買うだけの人も、こうした不正な利用者が増えるとルールを守って 待機列 の順番を守っている人が圧倒的に不利になってしまいます。 もはやこうなると、迷惑行為を通り越して、真面目にやっているサークル参加者や一般参加者たちの明確に 「敵」 であるとすら云えるでしょう…。
真面目にやってるサークルの為にも、やめましょうねっ
もっとも最初から故意犯的にチケット目当てで申し込むような人は論外としても、中には立ち上げたばかりのサークルで、その最初の本が当日に間に合わず、結果的に限りなくダミーサークルになってしまうサークルさんや (個人サークル の場合、サークルの 主催者 である 同人作家 さんの病欠なども深刻です)、あるいは最初はダミーのつもりで申し込んでおきながら、段々と盛り上がってきてちゃんとした コピー誌 などを発行出来てしまう場合もあるわけで、そう簡単に 「これがダミーサークルだ」 とは外部から一律に定義しづらかったりします。
持ち込んだ本などの数が少なく、すぐに 完売 してしまって、その後は他のサークルを回るだけ (出たきり同人) となる場合もあります。 最終的には参加する人それぞれのモラルに尽きる訳ですが、とはいえ売り物らしい売り物もないままスペースの机の下にはGETした同人誌や荷物などがぎっしり…は、もうあからさまに “いかにも” ですし、みっともないのでやめましょう。
もっとも嫌われる 「フライング」
フライング とは、一般参加 の人たちより早く入場できる 「サークル入場」 ですら満足せず、常識はずれの時間にやってきて、開場前にサークル入場口に行列を作ることです。
「コミケ」 などで厳重に禁止されている行為に、一般入場者による 徹夜組 (徹夜で並ぶ) というのがありますが、これをサークル入場で行う訳で、もはやマナー以前のお話です。 しかもサークル入場が始まるやいなや、走り屋、男津波 となって、会場内を爆走。 ほとんど 「コミケ」 など同人誌即売会の禁止行為の百貨店状態です。
こうした行為が、他のまじめな参加者の不公平感、不満を煽り、次のマナー違反を招く原因にもなったりもしますから、頭の痛い問題です。
ダミーサークル、いくつかの例外も
ちなみに、過去に 「ダミーサークル」 と云う名称の、真面目な活動を行っている実力派のサークルさんもいました。
主催者側の事務手続き上の空白スペース、ダミーサークルもあります
また同人誌などの 頒布 数が飛びぬけて多く、混雑対応 が必須の一部の 大手サークル に関しては、通常のサークルが原則1サークル参加1スペースなのに対し、2スペース、3スペースを割り当てられるケースがありますが、その際に事務処理の関係上、空白のスペースをダミーとして左右に設置する場合があります。
こういったサークルは、一般的には会場の 「壁際」 に 配置 されるケースが多く、壁サークル などとも呼びます。 これはコミックマーケット準備会側の事務処理上のダミーサークルみたいな扱いですね。