低品質・作画崩壊…どうしてこうなった 「ケンチャナヨ作画」
「ケンチャナヨ作画」 とは、アニメ の制作工程の一部を韓国のプロダクションやスタジオに投げた結果、とんでもないクオリティになってしまった作画や作品を指す言葉です。 「ケンチャナヨアニメ」 とも呼びます。
このケンチャナヨ (goaen chanha yo/ クェンチャナヨ) は、韓国語で 「大丈夫だ」「心配ない」「気にするな」 といった意味で広く使われる言葉です。 これが転じて、ずさんでいい加減な仕事、修正を指示しても 「細かいことを気にするな」 と取り合ってくれない、納期を守らないといった状態をあらわす言葉として日本でも 「ケンチャナヨ精神」「ケンチャナヨクオリティ」 といったくくりで揶揄・罵倒の意味で使われるようになり、中でも韓国に制作の一部を外注した低品質なアニメや作画を、「ケンチャナヨ作画・アニメ」 と呼ぶようになりました。
同じように中国に発注したものも、しばしば低品質な作品になってしまうことから、中韓に外注したアニメを 三文字作画・三文字アニメ と呼ぶ場合もあります。 これは中韓の人名に漢字三文字が多く、そうしたアニメのスタッフロールに三文字スタッフ名が並ぶことから、使われるようになっています。
「低品質」 だけではない? 韓国外注アニメの色々な問題
韓国のスタジオやスタッフに技術力がない、仕事がいい加減だという問題が、こうしたアニメが作られてしまうひとつの原因なのでしょうが、別に韓国のスタジオやスタッフ全てがそうだというわけではなく、なかには高い技術力を持つスタジオやスタッフもいます。 一時期、NHKなどがアジア (とくに韓国) のアニメ制作体制の育成を支援しようとしていた時期もあり (韓国への外注を積極的に推進していた)、その是非はともかく、1990年代前後から、全体の技術力は徐々に向上しています。
外注の理由に製作費のコストダウンがある以上、そうした高い技術力を持つスタジオではなく、安いスタジオに仕事を流していた日本の制作プロ、あるいはそうせざるを得ないほどの低予算しか支払わないテレビ局や広告代理店にも問題があると云えるでしょう。 またアニメブームの中、膨大な作品が作られるようになり、国内はもとより、海外の技術力のあるスタジオもリソースが尽き、低品質なものしか作れないスタジオに仕事を振らないと 現場 が回らなかった事情もあります。
一方、こうした技術力の問題ではなく、作品づくりに対する考え方の違いや、そもそも韓国人の日本人に対する悪感情を発端とするような トラブル もあり、場合によっては 「ケンチャナヨ」 では済まない状態になる場合もあります。
なぜか画面に韓国要素満載…
ありがちなのは、日本のアニメなのになぜか街の風景に韓国語 (ハングル) がある、通行人などの モブキャラ が、どう見ても韓国の服装 (例えばチマチョゴリ) だったり、食べ物が韓国料理、運動会などの万国旗にやたら韓国国旗 (太極旗) が多い、などでしょう。
これらは韓国人スタッフのお遊び、ジョークの範疇で、あまり目くじらを立てることではないと思いますが、地球の 画像 で日本を小さくするとか、竹島を韓国領のように表現するとか、街中に日本人を侮辱する差別語を混ぜるなどは、日本人視聴者としては気分も悪く感じるでしょう。
筆者 の好きなアニメに 「銀河英雄伝説」(1988年12月〜) がありますが、これの本編 第42話 「鎮魂曲(レクイエム)への招待」 の街中シーンに無意味にでてくる 「JAP」(ユリアン・ミンツがフェザーンに着任し、ヴィオラ大佐に報告をした後、護衛役のマシュンゴと街中を散策するシーン) などは、ちょっと不快に感じてしまいます。