カメラが飛び回るような激しい視点変更、動きまくる! 「グリグリ動く」
「グリグリ動く」 とは、アニメ や CG などの動画において、視点 (カメラ) が被写体となる キャラ やメカ (ロボットなど) の回りを舐めるようにグルグルと飛び回り、スピーディーでダイナミックな動きをする時に使う賞賛表現です。
例えば美少女戦士もののアニメの変身シーン (変身バンク) やロボット・メカの変形合体シーン、あるいは激しく打ち合うバトルシーンなどでこうした効果は多用され、画面は躍動感に溢れ激しくダイナミックなシーンとなります。 当然アニメなら動画枚数が増えますし、CGでも複雑で手間と予算のかかるシーンとなりますが、ここぞという見せ場の画面効果として、爽快感を得たり心が踊るような高揚感を得ることができます。
また3Dの ゲーム などで、プレイヤー が自由に視点を動かせる場合なども、「ぐりぐり動かせる」 などと表現する場合があります。 こちらももちろん、基本的には賞賛表現となりますが、3Dで視点がグルグル回ると酔って気持ちが悪く感じる人もいるので、その場合は批判的に 「グリグリ動きすぎる」 などと表現する場合もあります。
なぜ 「クルクル」 や 「グルグル」 ではなく 「グリグリ」 なのか
視点やカメラが回転しながら飛び回るような表現なら、「クルクル」 でも 「グルグル」 でも良いのに、なぜ 「グリグリ」 なのでしょうか。 これは 「グリグリ」 という言葉が、「力任せに回す」 ような状態を擬音風にあらわす擬態語だからです。 一般的には、ゲンコツや固いものを相手に押し付けてねじ回す時に 「グリグリしてやった」 といった感じで使ったり、同様のケースで マンガ の効果音として書き文字で表現したりします。
つまり、スマートにクルクルと視点 (カメラ) を回すのではなく、力任せ、無理やりにカメラをぶんぶんと振り回しているような ニュアンス で、その動きを強調する意味があるのですね。
こうした言葉の使い方がどこから最初に生じたのかは不明ですが、実写映画の世界や前述したアニメ、CG、ゲームの世界などでは、かなり昔から 普通に 使われる表現のひとつとなっています。
なお動きがスムーズなことは ぬるぬる動く、ぬるぬる などと呼び、動きがぎこちないことは、カクカクする、カクる などと表現するのがポピュラーとなっています。