みかか変換/ みかか方式暗号

ＮＴＴ→みかか で、「みかか変換」

キーボードが変換対照表…みかか変換

　「みかか変換」 とは、パソコンのキーボードの文字割り当てのうち、アルファベットキー部分とカナキー部分とで文字を入れ替えて、隠語、暗号的な表記とする独特な変換のことです。

　電話事業を行う会社 「ＮＴＴ」 の名称を、パソコンのキーボードの 「Ｎ」 の部分がカナキーでは 「み」「Ｔ」 が 「か」 なので、すなわち ＮＴＴ → みかか となります。　厳密にはキー入力を切り替えて読むだけで 「変換」 という訳ではありません。

　1990年代までの パソコン通信 の時代、パソコンホスト局の利用料金 （１分間いくらの 課金） のほか、高額の 「電話代」 が利用者らにとても重くのしかかってきたので、それを揶揄する言葉、「みかか」 を発端として作られ、後に他の言葉などにも当てはめられて広く使われるようになりました。

　なおよく見かける類似の言葉としては、「mp3」 を 「もせあ」、MAG を 「もちき」、BASIC のコマンド 「FILES」 を 「ハニリイト」「SEX」 を 「といさ」 などがあります。

シャレやネタとしてだけではなく、実用性のある暗号としても

　オーディオ・音声データの 「mp3」 などは、著作権 の 絡み があり ネット の世界ではファイルとして取り扱いが難しい場合もあります。　あるいは電話番号などは、個人情報保護の上で、ネットの 掲示板 や チャット で情報をやり取りするのは微妙な場合もあります。

　「１」 は 「ぬ」「２」 は 「ふ」「３」 は 「あ」 …なんて感じで、分かる人には分かるので、シャレや ネタ としてだけではなく、実用性のある簡便な暗号のような使い方もできます。　「みかか方式暗号」 などと呼ばれるケースもありますが、誤変換当て字 や 誤読言葉、倍角文字 などと並び、初期から存在する典型的なネット用語の一つだと云えるでしょう。

みかか変換を使ったお遊びＡＡ

　なお、これら 「みかか変換」 の手法を使った、ネット上のちょっとした 「お遊び」 もあります。

　代表的なのは、アスキーアート （ＡＡ） で、クマが 「君たち、キーボードのＨとＪを見てみるクマ」 と喋ったり、プロ野球の中村紀洋選手 （ノリさん） が 「キーボードのＫとＬ見てみ？」 と郵便受けから覗きながら囁いたりする、一連のネタでしょうか （左図参照）。

　いずれもベタで お約束 のネタ・展開ですが、筆者 は結構好きです。　偶然とはいえ 「くま」「のり」 が並びでキーボードに配置されているのがキレイですし、気がついた人はたいしたものだと思います。

　ちなみにイカ娘が 「キーボードのＥとＴを見るでゲソ」 なんて喋るバージョンは、もうあまりに可愛くて切なくなるほどです…。

　こちらは 「くま」「のり」 のように並びで配置されている訳ではありませんが （間に無関係な 「Ｒ＝す」 キーが入ってる）、やっぱりイカちゃんは宇宙人だったんですね…。

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みかか　ネットスラング
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（同人用語の基礎知識/ うっ！/ 2000年９月12日）