美脚効果のある女子の標準装備品 「パンスト」
「パンティストッキング」(panty-stockings) とは、女性が腰から脚にかけて着用する薄手・半透明のレッグウェアのひとつで、パンティ (パンツ)と ストッキング を組み合わせたものです。 和製英語であり略してパンスト、アメリカではパンティホース (Pantyhose)、イギリスでは単に タイツ (Tights) と呼びます (ストッキングとタイツの違いは糸の太さ (生地の厚み)。
本来はパンツなしで着用するパンツ兼長靴下でしたが、おおむね パンツ の上に着用する使い方が多いでしょう。 そのため、スカート や スラックス などの ボトムス に生じるパンツライン (パンツ線) を目立たせなくする効果もあります。 また夏場や生理中の快適さ、トイレの利便性のためにパンツの上にストッキングを穿きたい場合に適したパンティ部分の一部がないもの (パンティ部レスストッキング (股下オープン) もあります。
他のストッキングと同様にナイロンやポリウレタンで作られ、伸縮性に優れている点が大きな特徴です。 肌の保護や保湿効果のほか、脚肌の毛穴やシミ、シワ、薄い体毛などをカバーして滑らかに整え、引き締まった脚に見せる効果があります。 学校 での 制服 着用時からビジネス、フォーマルな場まで、日常 で幅広く用いられます。
世界的なミニスカートブームで一気に広がる
原型を作ったのは1880年創業のアメリカの繊維メーカー、グレン・レイヴン社で、創業者の孫であるアレン・ガントさんが、それ以前から普及していたコルセットやガードルなど補正用の 下着 に代わる新製品として1963年に発表したパンティレッグスが元になっています。 手軽で便利な代替品として瞬く間に人気を集めます。
普及した 背景 のひとつとして、それまでストッキングの素材として使われてきた絹に代わり、1935年にアメリカのデュポン社が 開発 した世界初の合成繊維 (人工絹)、ナイロンの存在があります。 天然繊維の絹と違い安定した供給が可能で安価であり、徐々に若者にも日用品として手にすることができるようになっていきます。
またそれまでは 「はしたない」 とされた女性の脚を見せる ファッション が、時代とともに広がったことも大きいでしょう。 とくに1960年代に世界中でブームとなった ミニスカート はそれを後押しするものでもあり、この頃には ガーターベルト が不要でガードルよりも手軽なパンストが、どちらも駆逐する結果となっています。
元々絹製のストッキングを生産していた日本の各メーカーも1960年代に入って本格的なナイロン製パンストを販売するようになり、似たようなレッグウェアであるタイツともども、女性が外出する際のマナーのような扱いがされるほどの普及を見ます。 ピーク時の1980年代には年間10憶足のストッキングやタイツが国内に供給されていました (2024年は1億3,300万足ほど)。 なおストッキングには様々な種類や用途別のタイプが存在します。 ストッキング全般については当該項目をご覧ください。
銀行強盗とパンスト顔
パンストは日々の生活にありふれたものですが、特殊な使われ方や、ある種の比喩として名称が用いられることもあります。 代表的なのは銀行強盗や性的暴行を行う犯罪者らが、顔を隠すために頭からパンストを被るものでしょう。 パンストを被ると顔の表面が引っ張られ伸ばされ、人相が大幅に変わります。 目出し帽や マスク などと共に様々な犯罪に頻繁に用いられており、それが強盗ならパンスト強盗などと呼びます (最近は目出し帽やヘルメットの方がポピュラーですが)。
一方、パンストを被った顔の変形、とくに被った後に上から引っ張った際に生じる鼻が潰れて上を向いたり目が細目の ツリ目 になる、ほっぺたが盛り上がって見えたりエラが張っているように見える状態を、俗にパンスト顔と呼びます。 これはそのような状態そのものを指すというよりは、似たような顔をした人物を揶揄する言葉であり、ブス・ブ男・ブサイクの意味になります。
パンストを被るといかにもコミカルな顔になるため、お笑い番組などでギャグとしてよく使われ、ここから言葉が広がるようになっています。 とくに目が細く閉じるため、まぶたが一重だったり細目 (糸目) の人物、あるいはそうした顔つきが多いとされる外国の人たちを揶揄する際の罵倒としてよく使われます。







