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ガーターストッキング

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クラシカル&肉感的な脚フェチの代表格 「ガーターストッキング」

 「ガーターストッキング」(ガーターベルトストッキング) とは、太ももまでのセパレート式 (左右に分かれた) ストッキング のうち、ガーターベルトを使って吊り下げるように 固定 するものを指す言葉です。

 現在のセパレート型ストッキングは必ずしも吊る必要はなく、またストッキングとベルトが一体化したものもあり、本来はこちらのみをガーターストッキングと呼ぶ方がふさわしいのでしょうが、実質的にガーターベルトストッキングを含めまとめて表現することが多いでしょう。 似たものに パンスト (パンティストッキング) の股間と腰の横の部分が開いたものがありますが (パンティ部レスストッキング (股下オープン)、構造も主な用途も異なります。

 ガーター (Garter) そのものは靴下留め (レッグガーター) を意味します。 インナー として用いる伝統的なベルト型の他、外から見えるように左右それぞれの太ももに装着して吊るセパレートタイプ (片足用) のものもあります。 ガーターそれ自体は他の衣類全般にも広く用いられ、ズボンを吊るサスペンダーや ワイシャツ の裄丈を合わせるアームバンドなども含みます (アームガーター)。

 靴下タイツ 同様にヨーロッパで発展し、男女問わず上流階級や富裕層を中心に広く使われていましたが、時代を下るともっぱら女性用となります。 その後ストッキングの素材や製法が変わり吊る必要があまりなくなってガードルなどの矯正用ストッキングに一部が代替されますが、1960年頃からストッキングの主流がパンストへ移行すると、ガードルともどもストッキングの中心的な役割を終えます。 現在のガーターストッキングは主に ファッション やランジェリー (装飾要素の高い 下着) としての役割が強くなり、趣味性 が高いものとなっています。

標準的なガーターベルトの構造

 標準的なガーターストッキングは、ストッキング部分がつま先から膝上までを覆い、太もも部分あたりで左右一対に分かれたセパレートタイプのものです。 そこに後部についた ブラジャー のホックのような留め具で腰で固定したレース製などのベルトがつき、ストッキングを吊るストラップ (紐) が前後左右に4つ、ベルトの一部とともに垂れ下がっています。

 ストラップはアジャスターで長さの調整が可能で、先端には金属あるいはシリコンなどの留め具がついており、これでストッキングを挟みこんで固定します。 前部はそのまま垂直に下ろしますが、後部は椅子に座った際に留め具が当たって 痛く ないよう、やや 「ハ」 の字型に広げて下げるのが一般的です。 ベルト部分には刺繍などの装飾が施されることが多いでしょう。 ブラジャーやコルセットと一体になったビスチェタイプもあります。  は白や黒、ベージュあたりが 定番 です。

 パンツ はガーターの上に穿くのがトイレなどの上げ下げや脱ぎ穿きする際に実用性のある使い方ですが、創作物として イラスト にしたり コスプレ に用いる場合は、見た目重視でガーターの下に着けることもあります。 また同様の構造のものは乗馬用に使われるものや、オーバーニーソックス やその他の架空のレッグウェアにイメージとして使うこともあります。

 ボンテージファッションの一種として、革製で同じく革製のバンドやハーネスが複数ついていたり、金属のバックルやスタッズ (鋲)、チェーンなどがついたものもあります。 こちらは腰に固定するものや片足ずつ固定するものもあり、レッグリングと呼ぶこともあります。 ガーターのビスチェタイプ同様に、胸のあたりまで覆うボディスーツの一部と一体化したものもあります。

吊り靴下からガーターへ、その後はガードルやパンストに代替される

 ストッキングの原型となるのは古代に 戦闘 で用いる 長靴 にあわせて作られた長めの 靴下 (udo) ですが、用途や時代にあわせた変化や分化が起こります。 ストッキングと靴下やタイツとの厳密な区別も難しいのですが、ガーターストッキングに関しては、中世ヨーロッパで使われていた、ホースと呼ばれるレッグウェアがずり落ちないように留めるためのベルト (ガーター) だとされます。 男性用として作られ、伸縮させるためのゴムなどが靴下や衣類に用いられる前には、快適な着用状態を維持するために必須のものとなっていました。

 その後ホースは ボトムス としての 長ズボン などに置き換わりますが、ゴムや伸縮性のある素材が用いられることで自由度も向上。 同様の構造を持つ アイテム として スカート を穿く女性らがインナーとして用いるストッキングを留めるための必需品として普及します。 それに伴い美しい装飾などが施されるようになり、機能性重視からファッションを意識したものへと変化も起こります。

 一方、見た目的にガーターに似たものとしてガードルも登場します。 こちらはガーターのようにストッキングを吊るためのものではなく、お尻を押さえたり上げたりお腹の部分を押さえたりといった下半身の補整 (補正) を目的とした下着であり、構造も用途も異なります。 伸縮性のある素材によって吊る必要がなくなったので、美しい身体のためのものにさらに変化したわけですね。

 その後は前述した安価で便利なパンストが広がりガードルを置き換えますが、すでにファッションアイテムとして異なる役割を担っていたガーターはその美しさからクラシカルな装いに合わせたり、セクシーなランジェリーとしての造形的魅力から支持を受けて一定の規模を保って生き残ることとなりました。

上流階級や古風な淑女のイメージを喚起するアイテムとして

 日本においては明治時代に現在の靴下やタイツ、ストッキングの元となるレッグウェアが入ってきて、洋装文化の広がりとともに、主に上流階級の貴婦人などから普及が始まります。 ガーターストッキングとベルトについては大正末期か 昭和 の初期あたりに輸入品の形で使われるようになり、その後ガードル、そしてパンストという欧米の流れを追うこととなります。

 とはいえ一般庶民がストッキングを必需品のように使うようになったのは戦後しばらくしてからであり、ガーターもガードルも一部の上流階級や海外と接点のある富裕層、あるいは当時日本の主力産業であった製糸・紡績関連の関係者らに限られ、庶民のほとんどは知っていても映画や書物などを通じてなんとなくといった状況だったのでしょう。

 マンガアニメ といった創作物においては、女性の身体、とくに脚を美しく見せるアイテムのひとつとして重宝される モチーフ と云えます。 靴下や ハイヒール などと並び、脚に対する フェチ の重要な要素のひとつと考えられており、細部の描写にこだわったイラストなどもたくさん描かれています。 とくに メイド服 といったクラシカルな洋装に似合うものとして、細かい ディテール や服飾史を丹念に調べている研究・評論系の 作家同人サークル などが数多く存在します。

 ガーターストッキングやガーターベルトから受ける魅力は人によって違うのでしょうが、ベルトとストッキングとの間に股間が見える造形美とか、脚を曲げた際にストラップが肌から浮いて隙間を作ったり曲がったり、ストラップやストッキングの肌への食い込みといった拘束具や緊縛にも通じる美しさあたりは多くの男性が感じるところでしょう。 またそれらが ミニスカート の裾から見え隠れしたり、ベッドで露わになる姿にも 刺さる ものがあります。 とりわけ太ももの食い込みについてはパンストでは見えてこない部分なので、単なる懐古主義だけでなく、即物的で肉感的でわかりやすい、ストレートな魅力が感じられる点もポイントです。

 まぁ実際のところ、現実にガーターを用いる人は少ないのでしょうが、いかがわしい 大人のおもちゃ 的なナイトコスチューム・セクシーランジェリーやマニア向けの商品だけでなく、日本の3大レッグウェアメーカーとされるアツギ (ATSUGI)、福助 (fukuske)、グンゼ (GUNZE) も商品ラインナップにしっかり残しているので、ある程度の 需要 はちゃんとあるのでしょうね。 このあたりは 網タイツ などもそうですが、ファッションの多様性としてメーカーの努力に感謝したいものです。 メーカーによってはシンプルかつ 肌色 で目立たず、男性でも使える商品などもちゃんと販売されています。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2003年2月12日)
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