もし○○が生きていたら… 「生存if」
「生存if」 とは、歴史上の人物、あるいは マンガ や アニメ といった創作物の キャラクター が、歴史もしくは作品の物語上、死ぬタイミングで死なずに生き延びていたらのその後を描く if のことです。
例えば歴史上の人物で云えば、織田信長がもしも1582年6月21日に本能寺で明智光秀の謀叛で討たれずに逃げ延びていたら…といった内容の作品になります。 典型的な 「歴史if」 であり、エンタメ として様々な作品が作られていますが、歴史上にも伝説化したような生存if話の例はいくつもあります。 例えば源義経が生きていたら…との「義経=ジンギスカン説」 などは、その最たるものだと云えるかもしれません。
同人 においても生存if は同じような扱いとなります。 ただしどんな作品であっても、ある程度重要なキャラの作中死は物語に重大な影響を与え、また作品 テーマ そのものにもしばしば関わるドラマチックな出来事、盛り上がるポイントでもあり、取り扱いは難しいものとなります。 単なる考察や論評ならともかく、二次創作 としてそれなりの規模で描くのは原作やキャラを破壊・崩壊させるものだとして苦手だとする ファン も少なくありません。
描くのが難しいだけに、ハマると嬉しい生存if
一方で、緻密に練られた作品の不可逆的な要素である 「キャラの死」 を、生存を前提に説得力たっぷりに再構築するのは、元作品や 設定 に対する深い理解や知識、世界観 に対する洞察力までが求められるため、シチュエーションもの として難しいがゆえにやりがいのある ジャンル かもしれません。
こうした前提条件をひっくり返すような作品、あるいはそれによって本来の世界とは異なる世界になった様を描く作品は、前述した if の他、パラレル とか 別軸、そうした世界を別ルートや 世界線、分史世界 と呼ぶこともあります。 同じように生存if も、生存パラレルとか生存ルートと呼ぶこともあります。
なお軽いタッチのギャグマンガのような二次創作や ファンアート の場合は、あまり生存if と堅苦しい呼び方をすることはないでしょう。 ギャグならば、そもそも面白ければ 「何でもあり」 な部分もあります。