少年と年上のお姉さんは永遠のテーマ 「姉・おね」
「姉」 とは、子供の中で先に生まれた女子のことです。 お姉さんや姉さん、お姉さま、お姉、おね、姉貴、姉御とも呼びます。 もっともはやく生まれた女子は長女と呼びます。 同じ親から生まれた血縁関係のある姉の他、兄の配偶者・妻の姉を義理の姉 (義姉) と呼びます。 反対に遅く生まれた女子は 妹 となります。
言葉としては家族関係の中の姉・妹の他、目上の女性全般、あるいは年齢を問わず容姿が優れていたり頼りがいのある女性を 「お姉さん」 とか 「姉さん」 といった呼び方であらわすこともあります。 これはお兄さんなども同様で、くだけた二人称として使われる他、敬意や憧れを込める ニュアンス があります。 またこの場合、より砕けた表現、ネットスラング として ネキ (姉貴) あるいは 誤変換当て字 で見た目が似た漢字である 「柿」 と呼ぶこともあります。
おたく や男性向け作品においては妹に 萌える といった傾向を持つ人や作品が多く、姉萌えは少数派といって良いかもしれません。 一方で現実の世界においては少年にとって、とくに思春期前後の少年にとって年上のお姉さんの持つ大人っぽさ、凛々しさ、色っぽさ、甘えさせてくれそうな包容力は魅力的かつかなり刺激的であり、個人差はあるにせよ妹萌えを遥かに凌駕するものでしょう。 その場合の 年の差 は、少年から見て上級生に当たる1〜2歳差程度の場合もあれば、学校の教諭とか塾の講師といったずっと年上の大人の女性の場合もあります。 ずっと年上の場合、「年長者としてのプライド・年増としての恥ずかしみ」 といった、いわゆる熟女としての特徴を併せ持つ場合もあります。
それが後年姉萌えが減り妹萌えに大きく傾くのは、思春期に身体ともに女性は女性らしく、男性は男性らしくなっていく中で (らしさも時代によって変わっては来ますけれど)、男性は女性を守りリードすべきものといった意識が強まって好みが変化するという部分もありますし、世話好きで優しくて頼れる女性、包容力のある女性というお姉さんの持つ長所が、ある意味で姉の上位互換だとも云える 母性 (ママ・お母さん属性) に吸収されてしまって目立たなくなるという部分もあります。 母性自体は年齢を問わず付加できるものでもあるので、母性の尖った部分が姉属性と重複し、発揮しにくい (妹や ロリ との複合の方がギャップによるインパクトがある) という部分もあるのでしょう。
なお実の姉ではない場合 (近所のお姉さんとか、友達のお姉さんとか)、いくばくかの 幼馴染属性 が付加される場合もあります。 しかしこの幼馴染属性もしばしば母性とは重複しがちなので、その意味でも恵まれにくい属性だと云えるかもしれません。 一方で大人っぽさの中に幼さがある、子供っぽいところもあるといった描かれ方がされることもあり、この場合は ツンデレ といった 萌え要素 が付加されることもあります。 意外性もあってこれはこれで好ましい描かれ方ですが、大人っぽい姿とのトレードオフの関係になる上、ツンデレも母性と同じ方向性のため、安易なツンデレ化は姉本来の魅力を スポイル してしまう結果にもなりがちでしょう。 こう云ってしまうと身も蓋もありませんが、「不完全・未完成の母性」「力不足の母親」「チーママ」(小さいママ) あたりが、姉の魅力の本質なのでしょうけれど。
少年の頃の憧れの対象は、いくつになっても固定した姿やイメージのまま
ちなみに 筆者 は、小学生の頃から 制服姿 で気の強い大人っぽいお姉さんが一貫して大好きです。 血縁関係のある姉じゃなく憧れの対象としての近所の年上のお姉さんという感じです。 しかし気が付いたら中学高校と進んで制服姿のお姉さんと同年代となり、いつのまにやら制服の季節も過ぎ去り、もはやおっさんとなってしまい、「え?制服姿の女の子が好きなの? それって ロリコン じゃん」 と云われるのが辛いです。 違うんだ、「好きな 概念 とそれが好きな自分の心はいつまでも年を取らないが、肉体だけは年を取った」 ってだけなんです。 ほら、少年の心いつまでもとかいうじゃないですか。
そういや 昭和の時代、当時114歳で長寿世界一の男性として話題となっていた泉重千代さんが、インタビューで好きな女性のタイプを尋ねられ、「私は甘えん坊なので、やっぱり年上かのう」 と答えたという逸話というかギャグがありますが (真偽は不明)、たぶん筆者が世界最高齢になっても、同じことをいうような気がしますw 理想の女性像はいつまでも自分の中でそのままの姿で固定しているので、実際の自分の年齢とは関係ないんですよね、たぶん。
別に自分以外の人の好みを分析するつもりはありませんが、世の制服好きのさほど少なくない割合の人が、同じような感じなんじゃないかと思ってます。 少年時代に制服のお姉さんに憧れ、でも自分が制服を着る青春時代は棒に振ってしまった。 未練だって残りますってそりゃ。 制服好き = 年下好き or ロリというのは、大きな間違いです。 小学生くらいのガキんちょにとっては、制服はキリッとした大人っぽいいでたちなんですよ。 自分がまだ知らない世界を知っているミステリアスな存在なんですよ。
まあ一般的に成人男性は年下あるいは若い女性が好きだという傾向がはっきりしているし、年と共に異性の好みが変わることもありますから、このあたりは個々人の中でどう相互作用があるのかわかりませんが。
「おね」 と略され様々な傾向と組み合わされる
姉属性は 「おね」 と略され、とくに 同人 の世界では様々な 属性 と組み合わされ専門性の高い作品が創られます。 中でも人気なのは年下・低年齢の男性 (少年や男児・ショタ) との組み合わせ 「おねショタ」 でしょう。 「お姉さん」 の魅力が最大出力になるのは、当然ながら年下男性と組み合わせた場合であり、エッチなお姉さんが性行為に不慣れ、あるいは 童貞 の少年や男児をリードする描写にグッとくる ファン は多いようです。
本来おねショタには女性優位の傾向がありますが、単純に年齢的な部分だけでおねショタとする作品もあり、その場合は悪ガキや悪ガキ複数に弄ばれる大人の女性といった描写となる場合もあります。 大人っぽい女性が、子供っぽい悪ガキに蹂躙される様にカタルシスを覚えるみたいな感じです。
なお年上の女性ということで熟女と近い属性だとの主張がされることもありますが、こちらは前述した母性の傾向が強く、直接的な関係や影響下にはないと考えて良いでしょう。 ただし前述した 「年長者としてのプライド・年増としての恥ずかしみ」 など、強く重なる部分は当然ながらあります。 筆者は熟女属性ではありませんが、心情的には半分くらい理解できます。 というか、熟女もそれを見る第三者との年齢差によって定義される部分があるので、単に〇歳以上なら自動的に熟女になる訳ではないんですよね。