作家ではなく、セミプロの同人コミック編集部ようなサークル 「編集サークル」
「編集サークル」 とは、サークルの 主催者、自らが 「作家」 として マンガ や各種の読み物、イラスト などを作成せず、別のサークルの同人作家やプロ作家などに声をかけ作品の執筆を依頼、稿料を支払って 原稿 を集め、それを 編集 して 同人誌 を発行している特殊な 同人サークル のことです。
こうしたサークルの発行した作品は、委託編集同人誌 とか、本来の意味としては若干異なるものの、アンソロジー本 とか 合同誌 なども結果的に近い発行形態になります。
1990年代となり、オフセット印刷 もかなり手軽に発行できるようになりましたが、まだ費用が高く、また印刷屋さんとの交渉にもそれなりのノウハウが必要な時代、こうした 「原稿を描く人」「本を形にする人」 のような分業が比較的多く行われていた時期がありました。 人気のある 「編集サークル」 は、中小の版元 (出版社) の下請け編集プロになり、雑誌コードを借りて商業誌や 商業 としてのコミックを発行したり、後に完全にプロとしての編集プロダクションになったものもあります。
良くない噂が絶えないサークルなども…
ただしこうしたサークルの中には、受け取った原稿を作家に返却せず稿料の支払いを渋ったり、ある種の 同人ゴロ 的な活動をする、常に悪い噂が流れているようなサークルもありました。
中には 同人 だの コミケ だのにほとんど興味のない 「業者」 による、パチモノ、偽商品を作るような 「ビニ本業者もどきのアダルト編集者」 の参入もあったようです。 当時は街道沿いや繁華街などに設置された書籍の自動販売機などで販売するエロ雑誌に同人誌のエロマンガが勝手に使われたり、海賊版同人誌 などをあわせて作っているような業者もありました。