パソコンを使うようになって一般化しました
「インデックスカラー」 とは、データ容量を小さくするために特定の 色 を選んだ小さい色パレットを持ち、その色のみを使って作った 画像 のことです。
通常のカラー画像などは、それぞれのビット (印刷された画像やパソコンで表示される画像は色の点 (ドット) の集まりでできていますが、それらが規則的に並んだものの1つ1つの点のこと) ごとに色の情報を持っています。 アナログの時代は光学的に処理する場合が多くこれでよかった (というか、他にやりようがなかった) のですが、パソコンの時代となって、画像をデジタルデータ的に処理するようになって、データ量の増大がネックとなりました。
色はほとんど無数にあり、それぞれの色ごとに赤が何%、緑が何%という RGB や CMYK の組み合わせがあり、それを画像の1ドットずつ全て個別に 設定 してゆく訳ですから、パソコンが普及し始めた頃は、とてもそれほどの巨大なデータを使うことはできませんでした。 パソコンの処理能力が追いつかないだけでなく、ネット などでデータの転送を行うことも、当時は高価だった フロッピーディスク や容量の小さいハードディスクなどの記憶媒体に保存するのも難しくなります。
そこであらかじめ、いくつかピックアップした特定の数の色を組み合わせたパレットのようなものを別に持ち、そのパレットの何番目の色というような指定の方法が考え出されました。 このパレットを使った画像 (本来はこれの意)、あるいはパレットに登録された色、パレットそのものを、「インデックスカラー」 と呼びます。
現在ではフルカラー画像はフルカラー画像のまま、全ての色情報を持った写真データなどが簡単にやり取りでき、また加工も容易になりましたが、一昔前までのパソコンでは、あらかじめ決められた8色とか 16色とか 256色などを、なんとか組み合わせて使っているような感じでした。
インデックスカラーのサンプル画像
下は、一般的なRGB色見本を使ったインデックスカラーのサンプル画像です。
RGBインデックスカラー4色パターン | RGBフルカラー | RGBインデックスカラー128色パターン |
RGBインデックスカラー64色パターン | RGBインデックスカラー34色パターン | RGBインデックスカラー16色パターン |
RGBインデックスカラー8色パターン | RGBインデックスカラー4色パターン | RGBインデックスカラー2色パターン |
現在は、インデックスカラーはほぼ意識しなくて良いでしょう
写真や画像などの、元から持っている色数、色情報や画像の内容によっても異なりますが、16色と32色、32色と64色の境目の落差、「しきい値」 が大きいですね。 逆に64色以上となると、見た目の画質はほとんど差がないように見えます。
データ量を小さくしたいがあまり、むやみに色数を減らしても画質が悪化するだけですし、かといって無意味に色数を増やしても、ある一定の色数以上は、見た目にほとんど違いを生まなくなったりします (ただし画像のデータとしての容量は、見た目と違いほぼ色数に比例して大きくなります)。 画質とデータ量のバランスを考えながら、インデックスカラーのパレットを選ぶと良いでしょう。
なお MAG や gif 画像の場合、圧縮方法の特徴として、同じ色が連続していると、その分容量が小さくて済むという利点があります。 逆に、色がバラバラに点在しているような画像、例えば細かい模様や複雑な画像などは、容量が大きくなる特徴があります。
2000年以降は、ハイカラーやフルカラーは当たり前のような感じになり、もはや気にすべき知識や技術ではなくなりつつありますが、特殊なソフトやそのソフトで表示する画像などで使う場合には、押さえておくと良いと思います。