うちの同人誌の表紙は、Vol.2 以降蛍ピ4色です〜
「蛍光ピンク(蛍ピ)」 とは、カラー印刷などに使う、印刷インキのひとつです。
通常フルカラー印刷の場合、CMYK カラーによる 4色分解 で 印刷 しますが、このうち紅要素であるM (マゼンダ) では 肌色 がくすむ場合があるため、より肌色の発色が鮮やかなこの蛍光ピンク色 (KP) と差し替えるコトがあります。 俗に 18禁 本、エロ同人誌なんかを 蛍ピ本、蛍ピ必須本 などと呼んだりしますが、それだけ肌色に対して評価が高い事をあらわしていますね。
CMYK と、蛍光ピンクのイメージ
Cyan/ C |
Magenta/ M |
Yellow/ Y |
Black/ K |
Keiko Pink /KP |
・これはパソコン (Windows/ Macintosh)のRGBカラー数値指定による色参考です。 実際のインキ色とは異なります。 また写真は色イメージで、実際の色分解版とは異なります。 |
印刷するデータによって、「蛍光ピンク」 を使い分けると吉ですね
なお蛍光ピンクを使う 「4色分解」 印刷の場合、肌色はキレイでも濃い赤やオレンジなどが出にくくなってしまうと云う副作用があります。 これは、濃い赤はマゼンダ 100% + イエロー 100%で、またオレンジはマゼンダ 70% + イエロー 70%で表現する為です (コバルトブルーなんかも弱くなります)。
これを解決する方法の1つに、1色足した5色カラーで印刷するって手があります。 この場合は通常の 「CMYK」 に 「KP」 を足す場合が多く、蛍ピ5色 などと呼んだりもします。 ただし料金が割高になる為、最近ではマゼンダインキに蛍光ピンクインキを混ぜる、特殊な4色印刷サービスを行っている 印刷屋 さんもあります。
よりにもよって “肌色” “赤” “オレンジ” が揃っているセーラーヴィーナスなどを表紙でフルカラー印刷したい方は、試してみては如何でしょうか
ただし肌の 色 などの好みは個人差がありますし、画風や全体の色合い、また キャラクター にあった肌色、背景つきの イラスト なら、光線の加減や発色の程度もあるでしょう。 印刷発注の際は、その 印刷所 (使用インキ) の傾向を、その印刷所で手がけた同人誌を手がかりにするなどして、事前にいくらかは把握しておくのが良いでしょうね。 事前に原稿を持ち込んで、印刷屋さんと直接打ち合わせる事が出来ればベストです。
技術や情報は見て盗め? お気に入りサークルの真似をするって手も
ちなみに気に入った 同人サークル や 同人誌 の 奥付 などから、その同人誌の印刷を請け負った印刷屋さんを調べて発注すると云うのは、これは何もフルカラー印刷に限った事ではないんですが、かなり現実的な手だと思います (まぁ実際は、印刷代金や締め切りの関係もあって、なかなか思うようにはいかないんですけど…)。
コミケ などにあわせて作った同人誌などは、コミケ会場の有明に 直接搬入 してもらうケースも多いでしょうし、コミケ当日に初めて印刷された本を見て 「うおーーー思った色とぜんぜん違うーー
同人誌の発行も、慣れてくると原稿描き以外のフローはルーチンワークのような感じになりますが、一生 のうちに何十冊も出すことは稀でしょうし、ずっとずっと残るものでもあります。 後で後悔しない為にも、打つべき手はちゃんと打っておきましょう。