「蛍光ピンク」 がないと、この 「肌色」 は出んのです…「蛍ピ本」
「蛍ピ本」「蛍ピ必須本」 とは、18禁 の 同人誌、いわゆる 「エロ同人本」 のことです。
この手の 「同人誌」 の呼び方、隠語には色々なものがありますが、同人誌作りにプロの 印刷屋 さんを利用しての オフセット印刷 が 普通に なり、また 「表紙」 などに 「4色印刷」(フルカラー) が比較的安価に利用できるようになった 1990年代なってから、使われるようになった言葉です。
なお名称の 「蛍ピ」 とは、印刷用の 色 インキ 蛍光ピンク の名前からきています。
「蛍光ピンク」 をたっぷり使います
通常カラー印刷には CMYK と呼ばれる基本色、青 (シアン(C/ Cyan)・紅 (マゼンダ(M/ Magenta)・黄 (イエロー(Y/ Yellow)・墨 (ブラック(K/ Kuro/ Key tone) の4色が使われます。 このうち 肌色 に欠かせないのは紅要素となるM (マゼンダ) ですが、他の 色 との兼ね合いによっては肌色がくすむ場合があるため、より肌色の発色を鮮やかにするために、「蛍光ピンク色」(KP) と差し替える場合があります。
転じて 「肌色重視」「肌がやたらと 露出」「裸」 となって、エッチな同人誌を 「蛍ピ本」「蛍ピ必須本」 などと呼ぶようになりました。 またそれ以前にも、エッチなこと、スケベでエロな話や マンガ、映画などを、「桃色」 とか 「ピンク」 に例えることがありますので、人によっては、多少はこれにも掛けるつもりで使っているのかも知れません。
ちなみに余談ですが、アメリカではディープブルー (濃青) もしくは 「青」 をアダルトの意で使う場合があり (猥褻物に青鉛筆で修正を加えたのが発端とも、8mm や 16mm のアダルトな映画 (シネフィルム) が青色に着色されて修正されたのが発端とも云われています)、昔のエロ映画などを 「ブルーフィルム」(Blue Film) と呼んでいました。 色とエロの関係ってのも、いろんなケースがあって面白いですね。
この他ちょっとわかりにくい呼称としては、面妖本 や 薄い本、あるいは 肌色注意 (ネット でよく使われる) などという呼び方もあります。