イベント直前に衝動的に作ってしまう同人誌…突発本
「突発本」 とは、文字通り衝動的、突発的に作られる本、具体的には、同人誌即売会 (同人イベント) の直前になって、勢いや ノリ で急遽作られることになった 同人誌 のことです。 多くの場合は 印刷所 を通すことが時間的に出来ず、コピー誌 (もしくは オンデマンド印刷 による自己製本) のような体裁での発行となる場合が多いようです。
内容的には、タイムリーな旬の ネタ を取り扱ったものや、何人かでノリや勢いで一冊の本を作ってしまうような、荒削りだけどテンションがやたら高い、作者 自身が楽しんで作っているような明るい内容の本が多いですね。
また一般参加者には 頒布 せず、トレードオンリー同人誌 (トレード本として、他の同人作家の自作の本と交換する形でのみ配布するような本) としているケースもあります。
予定していた同人誌用の原稿が完成、印刷所へ入稿した後の、魔の空白
パターンとしては、本来そのイベントに出そうと思っていた同人誌の 原稿 (完全原稿) がすでに完成し、印刷所へ入稿。 本は当日の 直接搬入 となり、イベントまで何もすることがなく数日から数週間も余裕がある…なんて時に、仲の良い知人なんかと新しい アニメ やら 漫画 やらの話をしていて盛り上がり、「じゃあそれで1冊作っちゃおうか」 みたいな感じで突っ走るケースが多いようです (ていうか、うちでやってる突発本はたいていそんな 合同誌 チックな感じですw)。
中には突発本をイベントごとに毎回出すようなサークルもあり、「レギュラー同人誌より、むしろ突発本がメイン」 な大手さんもあったりします。
なお 「突発本」 という言葉が作られ、あるいはそれを最初に名乗ったのがどこのサークルなのかは、ちょっと特定が難しい感じなのですが、1990年代に良く見かけるようになった言葉で、特定のアニメなどの言葉やセリフから由来したような、元ネタ のある呼称ではないようです。
ヘンな本の方が売れ行きが良かったり… ><
ちなみに 筆者 のサークルは不真面目なサークルなので、飛び出す絵本みたいな同人誌とか、いろんな変な同人誌を作っています。 中でも酷かったのは、とある オンリーイベント の終了後に仲の良いサークルさんと大勢で打ち上げのため居酒屋に突撃、その際に、割り箸の袋にたわむれに描いた即興のリレーマンガ (1人が1コマ描いたら、続きを他の人に投げるみたいな) をまとめた割り箸マンガ本でしょうか。 さすがにそれだけで1冊の本にはできませんでした
当時、その ジャンル を代表するような有名サークルさんが揃った、うちで出した本としてはもっとも参加人数が多く、かつある意味で豪華な本ではあったんですが…正直、買った人が かわいそう です…。
もっとも、あっという間に売り切れましたがw