パロディなどで多用される… 「逆シチュエーション」
「逆シチュエーション」 とは、物語の 設定 や場面設定、登場する キャラクター が置かれた立場などを逆にすること、転換してしまうことです。 同人 の世界では多くの場合、元ネタ となる作品を持つ 二次創作 の パロディ などで使われ (正しい方向がなければ逆もないので)、原作では強い立場だったキャラが下になり、下だったキャラが上位になったりします。
男が女に女が男に…思考実験としても面白い逆シチュエーション
逆シチュエーションの中でも非常にわかりやすいものとしては、男性が女性になり女性が男性になったり、王様と家来の立場が入れ替わったり、大人と子供が入れ替わるなどのパターンでしょう。 設定や立場を正反対にすることにより、それぞれが持つ特徴や問題点などが浮き彫りになったり、ある種の思考実験、シミュレーションのような面白みが効果として生じます。
創作物の世界では マンガ や アニメ、ゲーム、ライトノベル はもちろん、一般の映画や演劇、それ以前の小説や神話にまでこうしたパターンが見かけられ、物語の筋書きに面白みや深み、場合によっては社会風刺や問題提起なども盛り込むことができます。
逆シチュエーションの描き方もいろいろ
逆シチュエーションの作品パターンは、大きく分けて2種類あります。 作品全体が最初から最後まで自明の設定、常識的なシチュエーションをひっくり返した内容だけで完結するケースと、物語の進行の中で一時的に立場が入れ替わるだけのケースです。
設定やシチュエーションは 世界観 や作品の前提そのものなので、それが逆転したり元に戻るとストーリーが成り立たなくなりますが、逆シチュエーションと正しいシチュエーションが交互に入れ替わるという設定・シチュエーションで創り上げられたものもあれば、夢オチ や 妄想オチ、劇中劇で一時の勘違いなどとし、例外措置として扱う場合もあります。 あるいは 「あくまで パラレル なのだ」 と強弁する場合も。