いざエッチしようとしたら、やり方が分からない… 「本引きセックス」
「本引きセックス」(本引きH/ 本引きハメ) とは、彼氏彼女が初めてのセックスをしようとするものの方法が分からず、書籍 (ハウツー本やエロ本) を傍らに置いて引き読みしながらあれこれ試行錯誤する様子をあらわす言葉です。
後に ネット の時代となり、スマホを使い Google など インターネット の検索サイトであれこれ調べたり、Wikipedia やエロサイトなどを参考にして奮闘するようにもなりましたが、道具が変わっただけで意味ややることはほぼ同じです。 ネット利用の場合はとくに 「ググりエッチ」 とか 「ググりハメ」 と呼ぶこともあります。
状況としては要するに 「どっ…どこに入れたらいいのっ!?」 なわけですが、お互いに未経験の 童貞・処女 の場合、多少事前に調べたくらいでは細かいところは分からず互いに自信が持てず、また首尾よく入れるべき部位にきちんと挿入できたとしても女性側が痛がったりして男性側も不安になり腰が引け、そうした右往左往しているさまを微笑ましく見るような シチュエーション となります。 場合によっては挿入する場所どころか、ブラの外し方すら分からないこともありますし。
創作物においてそう頻繁に見られる設定ではありませんが、参考にしてはいけないもの (過激なアダルト雑誌やアダルトビデオなど) を参考にしていきなり無茶なプレイ (SM や スカトロ など) に走りそうになったり、本引きとは直接関係がないものの、初体験ではありがちな 「邪魔な親の存在」 などが作中に効果的に描かれたりして、ほのぼのした内容になる場合が多いようです。
創作物中では、「初セックスあるある」 のような明るいタッチで描かれる場合も
なおこうした作品はおおむね 「初セックスあるある」 のような明るいギャグタッチで描かれる場合が多く、セックスを経験した後に読むと初々しさと同時に懐かしさと切なさを感じたりもするものです。 一方童貞や処女などが読んでも、「まだやったことがない行為への興味や願望」 だけでなく、「セックスに前向きな彼女」「一緒に初めてのセックスを成功させようとする彼氏の涙ぐましい努力」 などに、経験者とはまた違った独特な ニュアンス を感じて楽しめるといったこともあるようです。
ちなみに一概には云えませんが、こうした設定で描かれる登場人物は、男女ともに性に対して奥手だったり、無知で ドジ っぽい、あるいは少々抜けた感じになることが多いようです。 ギャグタッチなので当然かもしれませんが、ギャグ要素が薄くエロを追求するような作品でもおおむね無知で頭が悪そうな感じに描かれるのは面白い傾向です。
なお無事に行為が終了した後に、どんでん返しの オチ が付く場合もありますが (例えば最初は性行為を嫌がっていた女性側が性に目覚め、行為のおかわりを要求する 淫乱オチ など)、余韻をかみしめぎゅっと抱き合って甘々なムードのまま終わる場合もあります。
時として女性が涙ぐみ、男性が 「ごめん、痛かった?」 などと狼狽しつついたわりの言葉をかけ、それに対して女性が 「ううん、違うの、嬉しくて…」 みたいな返答をするのは初体験のある意味 王道 ともいえ、それがもし相思相愛の相手とのリアル体験の場合は、その後どれだけ異性に不遇の時代が続いて孤独のままも、その時の記憶や思い出だけで 「我が人生に一片の悔いなし」 と笑って死ねるインパクトがあります。