ゲームに意外性やストーリー性を作る 「隠しパラメータ」
「隠しパラメータ」 とは、ゲーム (コンピュータゲーム) の キャラクター や ユニット の能力値、パラメータ (Parameter) の中で、プレイヤー がゲームプレイ中に知ることができない、隠された能力や設定値の事です。 「隠し補正値」 と呼ぶ場合もあります。
パラメータとは、「攻撃力」 とか 「防御力」「ヒットポイント」(HP)、「機動力」「知力」「統率力」「命中率」「運」 などといった、そのキャラやユニットの持つ能力、性能をあらす スペック の各項目、ステータス (ステイタス) の内訳のことですが、通常のパラメータならば、ステータス確認画面などで、プレイヤーがその数値や状態を確認することができます。
しかしこれ以外に、一部のロールプレイングゲーム (RPG) や シミュレーションゲーム (SLG)、恋愛ゲームなどで、世界観 や物語やシナリオを作ったり、ゲームプレイに意外性を演出するため、様々な 「隠されたパラメータ」 を持っています。
制作者の持っている世界観を隠しパラメで演出
例えばキャラクターに 「好感度」 と 「魅力」 というパラメータがあったとして、自分のキャラがそれぞれ最高値になっていれば、ゲーム内で他のキャラをパーティーに誘ったり自陣営に引き抜いたりデートに誘えば、最高値なのですから、相手は応えてくれるはずです。
しかしそのゲームが 歴史SLG などで、史実では決して和解することなく死闘を演じた武将同士の組み合わせだった場合、単純にパラメータ通りの結果が出てしまっては 「世界観が壊れる」 ような場合もでてきます。 あるいは歴史上最強と呼ばれた武将が、その時点のパラメータによる 行為判定 だけで 雑魚敵 にあっさり負けてしまっても興ざめでしょう。
このような場合、「相性」 のような異なったパラメータを別に用意する場合もありますが、むしろ 「キャラ○○は絶対にキャラ△△の同一パーティーには入らない」「キャラ□□は、一対一の勝負では戦闘力が2倍になる」 のような、特殊なパラメータをキャラごとに割り振ってしまう方が、「話が早い」 わけですね。 こうした特殊な補正値は表にでる場合もありますが、意外性を持たせたりキャラ間の不公平さを緩和するなどの対応を取るため、隠されるケースが生じたのでした。
なおこうした演出を、プレイヤーのプレイのやり方によって、後に隠して付加する場合もあります。 こうしたものは、フラグ と呼びます。