同人用語の基礎知識

日常回/ 日常パート

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シビアな物語ほどほっとする瞬間… 「日常回」

 「日常回」 あるいは 「日常 パート」 とは、マンガアニメ物語 において、続きもののメインストーリーの本筋や 作品 全体の テーマ からやや離れ、キャラ の他愛のない些細な出来事や 日常 の生活のあれこれを、おおむね ゆるく明るく描写する短いエピソード回のことです。 原則的にはそれでストーリーが大きく動くことはなく、ある種の息抜き・箸休め・無駄話のようなものとなります。

 メインストーリー線上に乗せづらい脱線した ネタ やサブエピソードを盛り込む としても機能し、主人公ヒロイン のちょっとだけ微笑ましい 絡み を設けたり、普段はあまり出てこないギャグ要素が入ったり、脇役 キャラの人物像を掘り下げたりします。 ほとんど日常回にしかでてこないキャラ (例えば家族とか 地味 でほとんど モブ のようなクラスメイトとか) は、日常回要員と呼ぶこともあります。

 激しい 戦闘 が売りの バトル ものの作品などではキャラは常に戦い、怒ったり痛がったり悲しんだりするわけですが、その合間合間に入る日常回の平凡で小さな幸せは、非日常と日常による緩急をつけ、物語が一本調子になることを防ぎ、読者視聴者 の感情を揺さぶる効果もあるでしょう。

 本来のストーリーが過酷なものだったりシビアなものだったりすると、明るくわかりやすい日常回は新鮮な感じがしますし、キャラの意外な面が垣間見えたりして、時として作中屈指の人気エピソードになったりもします。 また日ごろお色気要素が入れづらい 作品 にそれを加えやすい枠でもあり、ある種の サービスカット が挿入され、サービス回のような性格を帯びることもあります。 ありがちなのは夏場なら海水浴に出かけて 水着 がどーんみたいな感じでしょうか。

リラックスした作者の、何気ない思いが見えたり

 日常回は、本筋のストーリーがひと段落ついた後、次の大きなストーリーまでの区切りやつなぎとして使われることもあり、緩急のリズムと同時に次の大きな物語への 「溜め」 の役割も果たします。 また主要キャラの何気ない日々の生活を過ごす姿を入れることで、親しみやすさや人間味、あるいは実在感を出すこともできます。 大規模な作品でメインストーリーと同時にいくつかのサイドストーリーが同時進行しているような場合は、サイド部分を中心に担う役割を持ったり、メインとサブの間を繋げる効果を持たせる場合もあります。

 より メタ な部分では、作者 の側も創作の区切りとなりリラックスして描けるためか、作品やキャラに対する思いが無意識に出ることもあったりして、ファン から好まれることも多いかもしれません。 もっとも本筋と無関係だとして、無駄だと考える人もいますけれど。

 なお日常回で描かれるようなゆるい話ばかりで構成された作品を、作品ジャンル として 日常系 などと呼ぶこともあります。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2010年4月6日)
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