忍び寄る不吉な影…これはまさしく 「親フラ」
「親フラ」「親フラグ」 とは、「親が来そうだ」「親が近づいてくる気配がする」 状態のことです。
例えば2階建ての実家住まいで自分の部屋が2階にある場合、1階から親 (父親、母親) の自分を呼ぶ声 (しばしば怒鳴り声) がする、ドスドスと階段を昇ってくる足音がする、いつものパターンだとこの後に必ず親が自分の部屋に入ってくる予兆が現れているという状態となります。
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親に叱られる姿がニコニコ動画で生中継… 恥ずかしい…いやぁ…見ないでぇ… |
こうした気配や、「親が部屋に入ってくる状況」 は、とりわけ思春期の頃など 「親が鬱陶しく感じる時期」 にはウンザリするものです。
それがこうしたキャッチーな用語となったのは、通信機器や IT系 のサービスが充実し、自室にいながら外部と連絡が取れる状況となり、「今まさに、親が来るかもしれない」 との状況を、ある種の 「ピンチ」 として外部の友人なりに伝える必要が生じたからです。
具体的には携帯電話やスカイプで友達と話している、深夜に ネトモ と ネトゲ (ネットワークゲーム) で遊んでいる、ネトラジ (ネットラジオ) やゲームの 実況、ニコニコ動画のニコニコ生放送 (ニコ生) を ライブ配信 している、歌ってみた や 踊ってみた のような大きな声や音を発生する 動画 を作成している状況などが、それになります。
中でもネトラジやゲーム実況、ニコ生などでは、「夜中に大声出して何をやっているのだ!」「うるさくて寝れない、みんな迷惑してるんだ!」「今すぐパソコンを止めろ!」 と怒鳴りこむ親の姿や声までがそのまま外部に中継され、配信 している人 (配信主) は親に叱られ 涙目 で配信を途中で停止せざるを得なくなり、そのあまりかっこ良くない姿を大勢の ファン に目撃される上、動画として 保存 され再配布されてしまう状況も発生。 そのあまりの恐ろしさから、死亡フラグ と同種の 「恐ろしい予兆、伏線」 として、親フラが使われるようになったのでした。
親の本気の激怒の前には、子供の抵抗も虚しく…配信は停止に…
本来 フラグ (Flag) とは、シナリオ (ストーリー) 分岐タイプやマルチエンディングタイプの ゲーム などで、ストーリーやゲーム内の状況、クエスト の種類が大きく変わり 攻略 ルートが分かれる節目、分岐点になる 「変数」「条件」 と、それによる 「目印」 のようなものを示します。
しかしゲーム文化が若者の間で当たり前のものとなり、ゲームで使われる言葉などが 日常 の生活に当てはめて使われるようになると、頻出するフラグも本来の意味からはずれ、何かの予兆や伏線としての使われ方をするように。 なかでも直接的には 死亡フラグ のバリエーションのような形で○○フラグという言葉が様々に作られ使われるようになっています。 この 「親フラ」 も、そのうちの一つとなります。
それまでは 「親なんてカンケーねえよ」 などと強気で余裕の配信をしていたものの、親に叱られ子供丸出しの対応をしなければならない状況はまさに悪夢ですし、場合によってはその様子は記録され、祭り が勃発して 晒上げ られるケースもあります。 実家住まいの若年層の配信主にとって、ある意味でもっとも恐ろしいのがこの親フラと云えるのでしょう。
なお兄妹がいる場合、兄妹がふざけて親のフリをして驚かすイタズラがあります。 親が怒って部屋の中を歩く音を真似るなどですが、この場合は 偽フラグ・ダミーフラグ と呼んだりする場合があります。 親と遭遇してしまった場合は、エンカウント になります。 家族が居間に集まり、吊るし上げられるのは 緊急家族会議 となります。
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