美しくて可愛くて…「○○すぎて生きるのが辛い」
「○○すぎて生きるのが辛い」 とは、ある人物 （タレントや片思いの相手、恋人や 妹 など） や マンガ、アニメ、ゲーム の キャラ などが好きで好きであまりに好きで、もうどうしようもなく切なく辛い状況を表す言葉です。
先頭の 「○○」 には色々な言葉が入りますが、多いのは 「可愛すぎて生きるのが辛い」 や 「美しすぎて生きるのが辛い」 などでしょうか。 これら、対象を褒め称える形容詞がついてひとかたまりのフレーズになり、ネット で使う場合には、例えば 「かおりんが美しすぎて生きるのが辛い」 などになります。
なお2009年になり、著名人のブログのエントリーを発端に、同じ表現が流行しています （後述します）。
元ネタは２ちゃんねるの有名コテハン、かおりん祭りさん
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＼（＾▽＾）／新スレおめでとうございま−す♪ |
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| かおりん祭りさんのＡＡ |
「○○すぎて生きるのが辛い」 の 元ネタ ですが、掲示板、２ちゃんねる で2001年頃から 「モーニング娘。」 関係の板を中心に、固定の ハンドル （コテハン） で活躍していた 「かおりん祭り」 さんの、当時の メール での返信内容に由来します。
２ちゃんねるで新しい スレッド などが立つと、可愛らしい アスキーアート を使い 「新スレおめでとうございまーす♪」 などと祝っていたこのコテハンさんは、２ちゃんねるの様々な板で大活躍。 そのあまりの頻度から、山崎渉さんと並び、荒らし の扱いを受けたり アンチ が生じるなどもしましたが、毒気もなく笑顔で祝ってゆくその可愛らしい 書き込み スタイルは、「癒される」 と多くの掲示板利用者から愛され （筆者 も大好きでした…）、ファン の多い人気のコテハンとなっていました （偽物も大勢出たほどです）。
この 「かおりん祭り」 さんはメールアドレスを公開していて、そこにメールを送ると返信してくれることがあり、その返信メールにあった数々のフレーズが話題に。 中でも飛び抜けてインパクトのある 「かおりんが美しすぎて生きていくのが辛い」 が、大きな話題となりました。
当時は 「かおりん祭り」 さんのＡＡを集めるスレッドや、ガイドラインスレッドが立ったり、職人により数多くのフラッシュが作られるなど、２ちゃんねるを代表する有名コテハンの一人だったこと、２ちゃんねるの一大勢力であった 「モーニング娘。」 関係の板が発端だったこともあり、このフレーズも各地に伝播。 そのままあちこちで使われるようになったのでした。
「可愛すぎて生きるのが辛い」 としてブレイク
その後この 「○○が美しすぎて生きていくのが辛い」 はある種の テンプレート 化をする一方、「美しすぎて」 の部分が 「可愛すぎて」 に変わり、流行語としてブレイク。 さらに 「美味しすぎて」「賢すぎて」「好きすぎて」 など、様々なバリエーションを増やしながら定型句として広がることになりました。
通常 「生きていくのが辛い」 という言い回しや感情は、悩みや苦しみから生じることが多いのでしょうが、それを 「狂おしいほどの好意」 に使っているのが、ある種の ネットスラング として、とても面白みがあるのでしょうね。
また 萌え や 俺の嫁 などと同様、好きなタレントやキャラに好意を表す言葉として使い勝手もとても良いので、「ふたば」 や 「２ちゃんねる」、あるいは 「ニコニコ動画」 のような 動画共有サイト をはじめ、おたく な人たちが集う数多くの場所で使われるようになりました。
2009年、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」 の感想で 「生きているのが辛い」
なお、こうした経緯と関係があるのかないのか、シナリオライターの奈須きのこさんが、2009年６月27日公開のアニメ映画 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」 を観た感想を、同日自身の ブログ の 「竹箒日記」 のエントリー、「一言だけ。（きのこ）」 に 「エヴァ破が凄すぎて生きているのが辛い」 と表現。
これが元で2009年から2010年にかけ、再度流行しています。
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