ネットの世界では自分好みで素敵な存在になりたい… 「バーチャル自己投資」
「バーチャル自己投資」 とは、バーチャル (仮想) の世界で自分に投資をすること、具体的には ネット で自分の分身として使う アバター や キャラクター、3D のアバターモデルやその衣装・ドレスアップ などにお金を使うことです。
ネットと現実世界のリアルとを区別すると、リアルな部分で自分磨きのために自己投資をする人は多いでしょう。 例えば専門学校や講習会に通うなどして資格を取るとかスキルやマナーを覚える、ヘアスタイル やメイク用品、洋服、アクセサリ などの身だしなみにお金を使う、交流会や勉強会に参加して人脈を作るなどです。
ネットやバーチャルの場合もこれと同様です。 より魅力的なアバターを作るために道具を揃えたり使い方を覚えたり、クラウドソーシング でお金を払って制作を代行してもらう、利用しているネットサービスに 課金 をするなどして ステータス を上げたり人との交流に時間を使うなどです。
一般にネットやバーチャルの世界はリアルに比べたら価値の低いものであり、優先すべきはリアルだとの理解がされがちですし、ネットやバーチャルに熱を上げている人を見ると 「リアルな生活がみすぼらしいからネットやバーチャルに逃げている」「しょせんは現実の代替」 と理解されがちです。
とはいえひと昔前の時代ならともかく、現代ではほとんど全ての人がネットを利用し、バーチャルなサービスにも多くの人々が参加するようになっています。 そこではリアル社会と何ら変わらぬ人と人との交流もありますし、リアルとバーチャルを大きく分断していた 「だってリアルで仕事しないとご飯食べられないじゃん」 も、ネットでのマネタイズ (収入を得る方法) が数多く登場し、徐々に変化しています。 頑張って作ったり手に入れたアバターを使って 配信 を行い生活費を稼ぐ VTuber という職業も、一般的になってきています (実際に専業できる人はほとんどいないでしょうけれど)。
ネットやバーチャルでお金を稼ぎ、一日のうち多くの時間をネットやバーチャルで過ごすようになるともはや両者を分けたりリアルが上だとまではいえず、人によっては 「バーチャルな世界が自分の世界で、アバターが自分自身だ」 との存在感を得られるようにもなっています。 まぁそれでも食事を摂ったり排泄したりは生身の人間ですから必須ですし、身体が 病気 になったり家族に 不幸 でもあれば、否応なしに現実世界に引き戻されてしまいますけれど。
子供や学生のうちはリアルが大事だけれど、それ以外は…
大人が誰にも迷惑を掛けずにバーチャルな世界に熱中するのは自己責任であり、他人からあれこれ文句を云われたり揶揄されるいわれもないでしょう。 しかし子供の場合は、あまりにバーチャルな世界に没頭し過ぎるのは何かと問題があるかもしれません。 別に未成熟な精神に有害だとまでは云いませんが、生物たる人間として生きていく以上、リアルでもバーチャルでもどちらでも生きていける術は身に着ける必要があるでしょう。
「リアルも大事、バーチャルも大事」 が理解できるまでは、保護者の適切な監督があってしかるべきです。 できれば一方的に取り上げるのではなく、適切に導いてバーチャルでも楽しく過ごせるリテラシーを育てていって欲しいものです。
大人の場合はお金が稼げて周囲に迷惑を掛けないのであれば、仮にバーチャルな世界に閉じこもりがちな生活を送っていたとしても必要以上に自分を卑下する必要はないでしょう。 筆者 の周りにもネットで収入を得てネットでの交流を中心に何年も生活している人がいますが (筆者もわりとそちらに近い)、健康に気をつけて時にはリアル社会で息抜きをしつつ、人生の質を高めて行きたいものです。 この傾向は今後も強まる一方だと思いますので。
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