原点にして頂点? 大和撫子の魅力が最大出力 「黒髪ロング」
「黒髪ロング」 とは、そのまんまですが 黒髪 で ロング な 髪、髪型 のことです。 もっぱら女性のヘアスタイルを指し、ストレート(直毛) で自然な形に 整えた スタイルであるとの意味も含んでいます。 より明確に 「黒髪ストレートロング」 みたいな呼び方をすることもあります。 また髪を結ったり縛ったり巻いたりしたものは、それぞれ ポニーテール とか ツインテール とか 巻き髪 といった呼び方がされます。
一般に女性は髪の毛を長くしがちですし、黒髪は日本人にもっとも多い 髪色 なので、ある意味日本女性のもっともありふれた髪のスタイルと云えます。 黒くて長いため 地味 な上に重い印象になりがちで、とくに黒髪ロングが当たり前のような時代には、取り立ててこうした呼び方をすることも少なかったかもしれません。 単にロングとか長髪で言葉が足りてしまいますし、ひと昔前の女性はだいたい髪の毛は結っていたものです。 また場合によっては 根暗 や 陰キャ みたいなイメージが付与されることもあります (この場合は美しい黒髪のロングというよりは、伸ばし放題のボサボサ頭みたいな描かれ方が多いでしょうけれど)。
しかし ショート や セミロング といった様々な長さが人気となり、またそれまでは比較的年齢層の高い女性に好まれていた染髪が若い世代にも浸透したことにより 茶髪 なども当たり前になり、改めて黒髪ロングの魅力が再発見されてきたという部分はあるでしょう。
黒髪ロングには 「あまり手が加わっていない自然な姿」「手つかずの美しさ」 が感じられます。 そこに清楚・おしとやか・純粋・清潔感、あるいは従順といったイメージが喚起しやすいのでしょう。 中でも おたく な人からの支持は絶大で、実在のアイドルでも創作物の キャラ でも、黒髪ロングこそ至高という人は結構多いものです。 とりわけ夏の季節における色白美少女の黒髪ストレートロング (さらに麦わら帽子に 白ワンピ) は、多くの男性おたくが一度くらいは惹かれるものでしょう。 余計な 色 のない普遍的な美しさや清楚さ、儚さ (あるいは自分の色に染めてみたいという劣情) も感じられます。
平安貴族の時代から、艶やかな長い黒髪は女性の美の象徴
歴史的に女性の長い髪は美しいもの、優雅で優れたものされています。 とくに身分が高い女性は、生まれた時から一度も髪の毛を切らず、結婚 やそのための儀式で初めて髪を切ると云った時代もあり、「生まれたままの髪の毛 (身体)」 を 尊い ものとして尊重する伝統がありました。
また美しい黒髪も、日本人にとっては変色のない健康的な髪、白髪 などがない若々しい髪色と 認知 されており (染髪や外国人の姿などない時代、黒以外の髪色はしばしば髪の痛みや 病気 を連想させるものだった)、とくに深い艶のある黒髪は烏羽色 (からすばいろ) や濡烏 (ぬれがらす) と呼ばれ、理想とされてきました。 これは光の反射によって鳥のカラスの羽のように青く美しい干渉模様 (色) が浮かび上がるものとされています。
髪に何らかの神聖なものを感じたり、手つかずの 処女性 をあらわすという理由もありますが、手入れが大変な長髪を美しく維持することができる豊かさの証明という部分もあり、平安貴族の高貴な女性はみんな黒髪ロング (+ 姫カット) ですし、これは日本だけではなく中国や韓国を含めた東アジア全体の美意識や価値観だと云えます。
この価値観はかなり強固で、現在でもそれはあまり揺らいでいませんが、実際問題としてロングヘアは維持するのが大変で、女性でも当たり前に仕事をするような時代に、お風呂に入るだけでも大変なロングヘアは減りつつあります。 また長髪を良いものとする世相に、何らかの女性への抑圧を感じる向きもいるようです。 このあたりは多様性の時代ということになるのでしょう。
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