同人用語の基礎知識

ヘアピン

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影で髪を支えたり、全面に出てアピールしたり 「ヘアピン」

 「ヘアピン」 とは、髪の毛 を望む形に束ねたり固定したりするために使用される、おおむね安価で小さな アクセサリー のことです。 日本で流通するヘアピンの多くが細身でU字型に二つ折りされた針金のようなアメピン (アメリカピン) ですが、形状によってヘアクリップと呼ぶこともあります。 一般的には金属やプラスチック、アクリル などの 素材 で作られており、さまざまな形状やデザインのものが存在します。 基本的な構造としては、U字型の部分で髪の束を挟み込むことで固定し、おおむね髪の形を保持するために用います。

 ヘアピンは、特にアップスタイル・ひっつめ髪 や作り込んだ髪型には欠かせない アイテム です。 髪色 に合わせた目立たない で作られたものが多く流通し、ちょっと気取った場で 映え盛った 髪型を支えるだけでなく、日常 の生活の中でも面倒な髪をまとめたり、様々な用途で愛用されています。

 一方、安価で手軽に使用できる反面、髪の状態によってはしっかりと固定できない場合もあります。 髪質やスタイルによって選ぶ種類や使う本数をあれこれ工夫することが、ヘアピンを効果的に利用するポイントなのでしょう。

前髪を留めるタイプの目立つヘアピン使いが、創作物でも多く登場するように

 一般的に目立つヘアピンは、同じく目立つ色やサイズの リボン などと同様に子供っぽいものとされ、ひと昔前までは目立たないものがよく使われてきました。 商品として流通するものも 黒髪 や暗い 茶髪 に合わせた黒っぽいもの、あとはせいぜい金色や銀色が中心です。 しかし時代を経るごとに 「見せること」 を前提とした色とりどりのカラフルなものやデザインや装飾が施されたものが増え、髪型のアクセント用としても利用されます。

 とくに1990年代の ギャル の時代、あるいは篠原ともえさんから生じたシノラーと呼ばれた個性的なヘアスタイルが流行った時代には、それまで子供用のものとして扱われがちだった花や星、ハート、動物の姿といったかわいらしい飾りがついた比較的大型のヘアピンが若い女性の間でも大胆に取り入れられ、それはその後の創作物の キャラ にも大きな影響を与えます。

 とくに前髪を留めるタイプのヘアピン使いの描写は、1990年代から急速に広まった印象があります。 それ以前にも女の子の頭に花のアクセといった描写は子供向けの マンガ や少女マンガなどによくありましたが、萌え っぽいキャラに完全にピンの形をそのまま描いたものが大胆に登場するようになったのは、おおむねこの頃以降でしょう。

 これはギャルやシノラーのファッションなど現実世界のそれが取り入れられた結果でもあるし、この頃からマンガにせよ アニメ にせよ、 がどんどん精緻に、あるいは ディテール に凝って描き込みもリッチになってきたこともあるのでしょう。 少女マンガではありふれたヘアピンが男性向けマンガにも登場するようになった背景に、女性作家の男性向け作品への参加が増えたという理由もありそうです。

 ちなみにいかにもおたく、あるいはサブカル的なヘアピン使いに、アメピンを2本使ったばってんヘアピンがあります。 髪色とは異なる目立つ色のヘアピンを2本、×型に交差させて留めるもので、髪を留めつつ、ヘアピンもアピールする使い方となります。 その後それ専用のばってんヘアピンやヘアクリップも発売されていますが、初めて女児向けのファッション誌などで工夫したおしゃれとして紹介されたり創作物でばってんヘアピンを見た時は、「そういう使い方もあるのか」「それを キャラデザ として使うんだ」 とのちょっと新鮮な驚きがありました。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2006年10月21日)
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