出会い頭に衝突…そして… 「事故チュー」
「事故チュー」 とは、アニメ や マンガ、ゲーム、小説や ラノベ などに登場する キャラクター が、別のキャラと偶発的、予想外のチュー (キス/ Kiss) をしてしまうことです。
例えば学校の廊下を歩いていて、角で出会い頭に衝突してチューしてしまうとか、寝ている顔を覗き込んでいたら相手が起きて唇が重なってしまうなど、事故 (アクシデント)、ハプニングのチューという意味になります。
似たような言葉に、自己中心的な人を批判的に指す時に使う ジコチュー (自己中) という言葉がありますが、この事故チューは、ジコチューが若者言葉として広まった後に、その 誤変換当て字、アレンジのような使い方で広まりました。
アクシデントキッス、その後の態度や仕草で意味も変わる
ラブコメ (ラブコメディー) などではよく見かけるこの 事故チュー、その後の展開次第で、キャラの心理状態やその描写に様々なパターンがあり、先々の展開を占うある種の伏線、フラグ (恋愛フラグ) となる場合もあります。 また一般的にはキスなどしないであろう同性同士で、片方が ノンケ の場合、これはある種の様式美ともいえるかも知れません。
通常は、すでに愛し合っている間柄で事故チューが発生するケースは稀で、いつもは反発しあっている男女や同性同士がこれをきっかけに相手を互いに強く意識したり、場合によってはそこから恋が始まるケースもあります。
キャラの片方に 「ファーストキスの相手と結ばれるのが夢だ」 などという 設定 を設ければ、アクシデント一発で説明や事前準備抜きで色恋沙汰に力づくで発展させることも可能で、夢落ち などと同等の 「ご都合主義」 として嫌う人もいますが、途中経過をすっ飛ばしてストーリーを強引に進められるので、便利だとして多用される傾向もあります。
また直接的に色恋沙汰に発展せずとも、片方が 「汚ねっ!、ペッペッ」 などと悪態をつきながら服の袖で唇を拭い、相手がそれを見て悲しむ…といった、暗示的、黙示的に恋愛感情を表す場合もあります。 またそこまで深くなくとも、偶発的なキスに顔が真っ赤になり恥ずかしがる表情や仕草は、エロが許されずキスが最終的なゴールともなる 健全 なマンガなどでは最大限の色っぽい見せ場ともいえ、「これがなくてはラブコメとはいえない」 とこだわる ファン も少なくないようです。