差別的な言葉ながら、使い勝手の良さでよく使われる 「民度」
「民度」 とは、ある国や地域、あるいは特定のサービスやコミュニティの利用者や参加者、ファン らの人としての平均的な倫理や道徳、良識や マナー、あるいはそれらと密接な関係があると思われる教育や文化、生活の水準といったものの程度 (レベル) を指す言葉です。 民度が高いと云えばこれらが高い水準にあって社会的に尊敬され模範とされるような好ましい考え方や振る舞いをする人たちが多い社会となり、逆は民度が低いとなります。
民度と云う言葉をことさらに使わなくても、それぞれの要素でそのまま言い換えはできますが (例えば倫理観が高い低いとかマナー意識が高い低いとか)、似たような評価軸や 概念 をまとめて一括りにできる点で、使いやすく便利な言葉ではあるのでしょう。 国・地域や特定の人種・民族に対して民度を語るのは、それが事実であるかどうかに関わりなく容易に差別や ヘイト表現 になりますが、とくに ネット の世界では多用されがちではあります。
近接する表現には 治安 があります。 こちらも治安が良い悪いでその場の 雰囲気 や集う ネット民 たちの 「社会的な程度」 を包括的に表現する便利な言葉として、しばしば 露悪的 な ニュアンス を持って使われたりします。 民度が高ければ治安はおのずと良くなりますし、低ければ治安も悪くなるでしょう。 なのでほとんど同義の言葉として 認知 されています。
やっぱりリアル子供が多い場は民度が低くなりがち?
自分ではどうしようもない生まれ育った国や地域に対する偏見はともかく、ネットのサービス (掲示板 やら SNS やら ネトゲ やら) や特定の 趣味 を中心としたコミュニティに集う人たちの傾向を表現する際に、民度は非常によく使われます。
いくら 「それはそれぞれの個人の問題だ」 とはいうものの、あるいは本当に民度が低いと 雑 に評さざるを得ないほどの傍若無人でわがまま放題な人間はごく一部なのだとしても、年がら年中どうでも良いことで揉めているコミュニティとそうでないコミュニティがありますから、トラブル が発生した際の参加者個々人の管理能力の低さなども含め、そこに集う利用者らを十把一絡げに見てしまうことは少なくありません。
地域社会でのそれはともかく、ネットやゲームの場合は、やっぱりリアルな子供 (キッズ や 厨房) が集う場は荒れやすいし民度が低いと表現されるケースが多いでしょう。 まだ社会的な常識を身に着ける前で イキリ がちな、生意気盛りの子供なのですから、これは止むを得ない部分もあります。
一方で ツイッター などの SNS では、大の大人、それも社会的に尊敬を受けるような職業に就いている人たちが 承認欲求 や 自己顕示欲 を拗らせて 放火 をしたり 炎上 したり、あるいは子供のような罵詈雑言を浴びせている場合もありますから、このあたりはどこの世界にも困った人が一定数いるといったことになるのでしょう。