あれがこうなって、あと2日程度は伸びるはず… 「脳内締め切り」
原稿そっちのけで頭は脳内締め切りでフル回転 (同人する子) |
「脳内締め切り」 とは、マンガ や SS など、同人誌 のための 原稿 の 締め切り が守れそうにない時に、精神的に追い詰められた 同人作家 が自分に都合の良い 妄想 を巡らし、勝手に 脳内 で 設定 する自分勝手な締め切りのことです。 「セルフデッドライン」 とも呼びます。
例えば 印刷所 の決めた 入稿日 が15日だったら、「15日の深夜0時までは15日だ…でも真夜中に印刷屋さんが仕事するわけないから、16日の朝までなら15日のうちだ」 などと思ったり、締め切りが金曜日だった場合、「土日を挟むから、ギリギリ月曜の朝まで延ばせるんじゃないか」 なんて思ったり。
また電話で 「遅れるかも知れません…」 と連絡したら、担当者がやけに明るく優しい声の調子だったので、「本当にギリギリなら、もっと声が刺々しいはず、まだ余裕があるのかも知れない…」 などと想像を巡らしたり、よく知りもしない印刷屋さんの業務フローをあれこれ想像して、自分勝手な前提による逆算で締め切りを予想したり。
そのうち 「いや、きっとそうに違いない」「ってか、できないもんはできないんだから、一度だけ、たった2日間だけ伸ばすだけなら、むしろ無理なわけがない」 などと思い込み始め、しまいには、相手に締め切り延ばしの可否も聞かないうちから、「自分で勝手に決めた締め切り」 を目指しはじめ、新しいページの執筆ではなく焦って短時間で手抜き気味に仕上げたそれまでの完成ページの修正を始めたり、修羅場 からの開放を感じて気分転換に食事をとったりお風呂に入ったりします。
「次の締め切り」 を待つ間の、妙な開放感
感情のピークとしては、本来の締め切りにもはや絶対に間に合わない、物理的に無理となったり、締め切り時間を過ぎてしまった瞬間でしょうか。 相手に申し訳ない…というより、「さあ、次の締め切りはいつだ?」「今は次の締め切りが決まるまでの猶予時間だ風呂入ろう」 なんてことになったり、部屋の 掃除 を始めたりします。
世の中には締め切りを守れない人と、守れる人がいますが、後者が圧倒的多数です。 作家が締め切りに遅れてしまっても、ほかの人はちゃんと守っている上に、いくばくかの余裕を持って計画的に仕事をしているので、多少ほかの人が時間を切り詰めてくれて、数日程度なら間に合わせてくれる場合も多いでしょう。 しかし締め切りを守れない人のせいで、多くの 「きちんと時間を守っている人」 に迷惑がかかり、やらなくて良い仕事を押し付けることにもなります。
確かに 徹夜 続き、修羅場の連続で疲労困憊しているのでしょうが、「決められたことはちゃんと守る」 のは、趣味 だろうが仕事だろうが、あたりまえの話です。 決して 「脳内締め切り」 を勝手に設けて他人に迷惑をかけるようなことはしないようにしましょう。
っていうか、あなたの 「極道入稿」 で、どれだけの善良な印刷所の労働者の皆さんが精神的・肉体的に傷めつけられているか考えたことがありますか? いいですか、部屋の掃除をしたり、のんびりお風呂に入って ほかって いる場合じゃないのです。 いったいいつまで濡れティッシュで電気製品や家具のホコリを拭い取ったり、カーペットにコロコロを転がしているつもりですか? 本棚の整理なんて、今やってる場合じゃないでしょう? 猫の肉球など、いま触らなくてもいいじゃないですか。 気分転換をどれだけやれば気分が転換するんですかっ?
っていうか、ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい (´;ω;`)。