「原稿」 を 「入れる」 から 「入稿」
「入稿」 とは、同人誌 用の マンガ や イラスト、SS などの 原稿 を、編集 している人 (編集部 や 編集サークル) あるいは 印刷所 などに入れること、納品することです。
原稿そのものが本となる 肉筆回覧誌 や、自分で 印刷 (複写) や製本までする コピー誌 などでは原則存在しませんが、多くの場合、締め切り までに原稿を作り上げ、もろもろの印刷用の指定まで入れて完成させた上で、台割 を行い 「入稿」 を行うことが必要となります。
これに間に合わない場合、原稿や本が 落ちた という状態となり、コミケ などの 同人イベント に合わせた 新刊本 などの場合、その日に発行が間に合わない状態となります。
なお一部の 同人グッズ などでは 「原稿」 の形ではなく、版下の状態での入稿を求めらる場合もあります。 この場合は、版下用の テンプレート、雛形があらかじめ用意されている場合が多いので、これを利用して原稿 (イラストなど) を版下にレイアウトすることになります。
様々な入稿の形
一般的な入稿は、印刷屋さんが 入稿マニュアル などで指定している方法で、完璧に仕上がった原稿、完全原稿 を、郵便や宅配便などを使って印刷屋さんまで送ったり、持参する形になります。
1990年代からは、パソコンを使った原稿作りも盛んになりましたので、MO や CD−ROM などにデータを書き込んで送ったり、印刷屋さんのサーバに インターネット の回線を使い FTP を利用するなどして アップロード したりします。
入稿用の原稿データの形状 (フォーマット)
パソコンで作ったデータそのもの、あるいは紙に描いたデータをスキャナーなどでパソコンに取り込み 電子化 したものを 「入稿」 する場合は、データ入稿、デジタル入稿 と呼びます。 紙の状態で入稿する場合は単に 「入稿」 と呼びますが、2000年代からデータでの入稿が増えたことにより、区別するために アナログ入稿 と呼ぶ場合もあります。 FAXなどで文字データを入稿する場合は、「FAX入稿」 と呼ぶ場合もあります。
入稿の時のデータのフォーマットや使用ソフト、利用メディアに細かい指定がついている場合が多く、それを守らないと受け付けない印刷屋さんが大半となっています。 事前にしっかりと 「入稿マニュアル」 に目を通し、入稿のやり直し、二度手間にならないように注意するようにしましょう。
入稿用の原稿データの入稿形式 (入れ方)
郵便や宅配便で印刷所に送る方法 (デジタル、アナログ問わず) と、印刷所まで原稿を携えて訪れる 直接入稿、持ち込み の大きく分けて2つあります (オフライン入稿 とも)。
このほかに、印刷所の用意したサーバ、アップローダー などに ログイン して ネット を使って原稿データを送る、オンライン入稿 もあります。 一部の オンデマンド印刷 などでは、このオンライン入稿のみを受け付けている場合もあります。
また 本文 (同人誌の中身) 用の原稿と 表紙 用の原稿をまとめて同時に入れることは、同時入稿 などと呼びます。 さらに俗語として、あまりにギリギリな遅い入稿は、「極悪入稿」「非道入稿」 などと呼んだりもします。