それぞれの自宅を結んで飲み会… 「オンライン飲み会」
「オンライン飲み会」 あるいは 「リモート飲み会」 とは、遠隔地にいる友人らと ネット を通じて オンライン・リモート な 環境 で行う飲み会のことです。 オンライン会議 (Web会議・ビデオ会議) の有名サービスである 「Zoom」 が良く選ばれることから、「Zoom飲み」 と呼ぶこともあります (他にも Google Meet を使って Meet飲みとか)。
行う方法はシンプルで、参加者が表示されたオンライン会議の起動画面をパソコンのモニタやスマホの画面などに表示し、それを見ながら会話などをしつつ、それぞれは自宅などで自分で用意したお酒やおつまみを楽しむ形となります。 実際にどこかに集う一般の飲み会と違って集まるためのハードルが低いこともあり、親しい友人知人 (リア友) だけでなく、リアルでは会ったことがないネットだけの知り合い (ネトモ) とか、ツイッター などの SNS で不特定多数に呼び掛けて集まった初対面の人同士で集まるなど、形は様々です。
なお飲み会というからには夕方から夜、場合によっては深夜にわたる時間帯に行われることが多いのでしょうが、酔っ払って話が盛り上がるとついつい声も大きくなりがちなので、自制するところは自制してご近所迷惑、あるいは家族迷惑にならないように楽しむのが良さそうです。
人は聞こえてくる音声が小さいと、なぜか話しているこちらの方が声を上げたりしがちなので、ボリュームをそれなりに大きくするか、ヘッドフォンやイヤフォンなどを適切に利用して無理のない楽しみ方をしましょう。 住まいが レオパレス ではないにせよ、夜は声が響きますし、隣人や家族に 壁ドン でもされたら悲しいです。
新型コロナ感染症の流行により、「不要不急の集まり」 が避けられるように
「不要不急の外出は控えて」 政府、感染拡大防ぐため」 朝日新聞 DIGITAL (2020年2月17日) |
オンライン飲み会が流行し、言葉としても大きく広がったのは、2020年初め頃から世界的な感染拡大を引き起こした新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の影響からです。
日本では感染拡大防止のための専門家会議の要請 (2月17日) によって、2月28日から全国一斉での休校通知、4月7日からは東京・大阪・神奈川など1都1府5県で緊急事態宣言も発令されました (その後全国に拡大)。
「3つの 密 を避けましょう」(密閉・密集・密接 を避け、濃厚接触 による感染防止を図る) や 「不要不急 の外出は控えましょう」「最低7割、極力8割程度の接触機会の低減を目指しましょう」 といった要請が繰り返される中、娯楽施設や飲食店の営業自粛や時間短縮営業の要請、さらには イベント や会食など人が集まる催しも控えましょうとの呼びかけも併せて行われるように。
街に繰り出す人も減り、どこかに集まって飲み会をするのがはばかられる空気の中、それでもみんなで集まってわいわいとおしゃべりしながら飲み会がしたいという人たちの間で行われるようになったのが、このオンライン飲み会なのでした。
元々 おたく っぽい人が多そうな IT 関連の仕事やフリーランスで働く人に自宅での業務や テレワーク がある程度浸透していたこともあり、コロナ禍以前からオンライン会議システムを使った飲み会は一部の人たちの間では行われていました。 それがこの一連の流れで一気に一般層へも拡大・浸透したと云って良いでしょう。
なお人によっては自作の イラスト などを Live2D (二次元 の 絵 を アバター として 3D (三次元) っぽく動かすためのデータを作るソフト)で加工し、FaceRig (アバターとカメラで撮影された人物の動きを同期させるソフト) などを経由して美少女な姿に切り替えて参加するケースもあります。 これはイラストによっては喜ばれるケースも多そうですが、人によってはドン引きされる危険性もある諸刃の剣です。 筆者 は Vtuber のために制作中の する子 を用いてドン引きされました。 素人 にはお勧めしません。
似た言葉に 「ツイ呑み」 なども
似たような言葉に ツイ飲み があります。 ツイッターで フォロワー やツイッターでの友人 (ツイ友) に飲み会をしようと参加を呼びかけるものですが、ネット上では参加者募集や集合場所の打ち合わせを行うのみで、飲み会自体は居酒屋など実際の店舗で行いますので、全てがネット上で完結するオンライン飲み会とは根本的に異なります (一般的には パソ通 の時代から オフ会 (オフライン の会、集まり) と呼ばれることが多いでしょう)。
ただし参加できずに 在宅組 となった人が参加者による飲み会の 実況 のような ツイート を タイムライン (TL) で眺めながら飲んだり、ツイートをしながら飲むことをそう呼ぶこともあり、かなり似たような状況となる場合もあります。