同情したフリで相手を精神的に追い込む 「さすかわ」
「さすがにかわいそうになってきた」 あるいはその略語である 「さすかわ」 とは、他者に同情するフリをしながら、実際は嘲ったり 煽る ような意味で使われるセリフ、ネットスラング のひとつです。 単に 「かわいそう」 という言い回しになったり、「なんかかわいそうになってきた」(なんかわ) の場合もあります。
言葉自体はごく 普通 の日本語ですが、ネット の 掲示板 などでは失敗したり物事がうまくいかなかった人への罵倒として使われることが多いでしょう。 とりわけスポーツ中継における選手の失敗とか、ゲーム のプレイ配信などを行っている 配信者 (生主) の失敗、堀り で欲しいものが手に入らない、人権 とされるような キャラ や 装備品 を所持しておらず苦戦しているといった状況で、煽ったり当て擦る ネガティブ な意味で使われます。
格下扱いされ同情されると苛立たしいもの
単に 「無能」「カス」「クソ」「ザコ」 といった見るからに罵倒だとわかる言葉で批判されるより、見下され同情されているようなセリフで煽られた方が精神的にきついといったことはよくあります。 なので、その選手なり生主なりの アンチ が好んで使うことが多いのですが、逆に信頼関係のある親密な間柄では同情しているフリをした批判のフリをした慰めやシャレとしての憎まれ口もありますから、ようは距離感次第といった部分もあります。 とはいえ、さほど親しくない相手に使うと相手の逆鱗に触れることもあるので、安易に当人に向かって使うのは危険でしょう。
一方で、ほとんど同じ意味である 「さすがに気の毒になってきた」 や 「泣いてもいいんやで」 あたりだと、文脈次第ではありますがさほど煽りの ニュアンス はなく、フラットな意味で受け取れるかもしれません。 人の感情に寄り添う言葉は、当然ながらその多くが距離感や文脈次第でどうにでもなる点が面白いし難しい部分でしょう。