同人用語の基礎知識

新ジャンル

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速攻DAT落ちもある一方、思わぬ化け方をする 「新ジャンル」 も…

 「新ジャンル」 とは、日本最大の 掲示板2ちゃんねる の中の 「VIP板」 でよく使われる言葉で、VIP用語・2ちゃんねる用語 とも呼べるような使われ方をする、古くて新しい言葉です。 言葉としては、文字通りそのままの意味で、「今までにない新しい ジャンル」(これまでにない新しい カテゴリ属性、物語、設定) という意味です。

 なお 同人イベント などの作品カテゴリ、サークルカテゴリの ジャンルコード に、新しいジャンルが追加される場合にももちろん使われますが、こちらの場合の 「新ジャンル」 は、前述の新ジャンル以上にそのまんまの意味で解説の余地もないので、ここでは割愛します。

ネタ書き込みをする 「ネタスレ」 でも瞬発力最高の…

 「新ジャンル」 の使い方としては、ある種の ネタテーマ のある雑談、若干創作系を含む) の スレ (スレッド) を立てて (作成して) 、例えば 「新しい萌えキャラ属性を作る」 などという場合に、ツンデレ の反対の 「新ジャンル、デレツン」 はどうだ? …のような使われ方をします。

 実際の使用法としては、タイトル 「新ジャンル デレツン」 などというスレッドを立て、スレ立てした人が想定する シチュエーション のセリフによる再現や、定義の試案を 書き込み ます。 以降は、参加してきたスレ住人によって、新ジャンルに相応しいセリフやストーリー、設定や定義が各々書き込まれていきます。

 またカテゴリとして作るだけでなく、例えば特定の アニメ などの 無口・寡黙キャラクター をおしゃべりなキャラクターにするなど性格設定を変えたものを提示したり、あるいは 性転換 してしまったり、ありえない物体を 擬人化 するなど、もうほとんど 「何でもあり」「とりあえず新ジャンルと頭につけてスレを立てればどんな無理も通る」 状態となっています。

ほとんど 「ドリフの大爆笑」 の 「もしもシリーズ」 のノリ

 ネット におけるこの種のネタによる遊びは、パソコン通信 の時代にもありましたし、一部の話題性のあるものでは、例えば 「ガイドライン板」 などに専用のスレ (スレッド) が立って、いろいろなシチュエーションを大勢で作り上げるなどの遊びや、「双葉」 などの画像掲示板などでも、類似のものがありました。

 いわゆる創作系掲示板の お題拝借大喜利 の一種で、昔のドリフの 「もしもシリーズ」 のような ノリ です (たいていは、「ダメだこりゃ」 な感じなのも同じでしょうか)。 また特定作品の ファン が集う同人系などの掲示板などでは、カップリング ネタで、いつもは 受け のキャラを 攻め に置き換えて遊んだり (いわゆる リバーシブル の状態ですが、正カプ逆カプなんてカテゴリに収まらない、ありえないキャラをいきなり持ち出したり) と、一種の余興、お遊びとしてポピュラーだったりもします。

 ところがこの 「新ジャンル」 の場合、「VIP板」 という勢いのある掲示板が舞台になっていることもあり、とにかく 「数撃ちゃ当たる」 式に無数の新ジャンルが次々と作られ、まぁ大半はあっという間に DAT 落ちするんですが、中にはなかなか面白く転がるものがあり、そういったものの一部は まとめサイト にまとめられたり、「コピペブログ」 などに転載されネタとして、あるいは本気で 萌え要素 として発展したりして、思わぬ広がりをみせる場合もあります。

 一部の新しい属性については、こういったネタ書き込みが伝播して、結果的に定義づけに大きな影響力を持つ場合もあり、そのうちものすごいジャンルやカテゴリが、「詠み人知らず」 のまま、生まれてくるかも知れません。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2006年10月25日)
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