「工作員」 に組織的な書き込みか!? 「単発が沸いてきたな」
「単発が沸いてきたな」 とは、ほぼ 工作員 が涌いて (湧いて) きたな、と同義の言葉です。
ここでいう 「単発」 とは、「単発ID」 のことで、「ID」 とは、掲示板 2ちゃんねる (2ch) の 書き込み に対して、一部の板で表示される書き込み者IDのことです。 例えば下記の場合、一行目の右端、「ID:2kiFFlC0」 が、この書き込み者のIDとなります。
2 : 名無しさん:2008/01/01(火) 00:00:00.01 ID:2kiFFlC0
2ゲット!あけおめ!
少数の人が多数派のフリを…不自然な接続環境を暗示…
この書き込み者のIDは、接続元 (IP/ リモートホスト) ごと、2ちゃんねるのサーバごとに割り振られ、同じ人が何度か書き込みをすると、接続元が変わらない限り、全ての発言に対して同じIDが割り振られます (午前零時をまたぐと、そのままでもIDは変わります)。
これにより発言者をある程度その板もしくは スレッド 内で特定することができ、例えば 自作自演 (他人になりすまし、自分の書き込みに自分で 同意、賛同する) などを見破ったり防ぐために使われています。
普通のスレッドの流れならば、いくつかのID (複数の発言者) が同じスレッド内で何度か レス を繰り返して他の人と議論や情報交換をしていきます。 しかし単発の人 (1度だけ発言してその後一切発言しないで消える、もしくは同じ単発に1度だけ同意のレスをつけていなくなる) ばかりがやたら多いのは、通常の流れからするとやや不自然に感じられるケースが多いものです。
また特殊な接続 環境 (レスするたびに接続元が切り替わる特殊な環境、もしくは IP チェンジャーのような特殊なツールを使った環境) の人が、やたら何人も同じ意見を持ってひとつのスレッドに現れるのも、ちょっと不自然です。 結果 「何らかの目的、意図を持ったおかしなやつが沸いてきている」、すなわち 「工作員が現れた」 との意味で使われるようになりました。
ID (IP) 偽装には色々方法はありますが…
まぁ プロクシ (串/ Proxy) を使えばIPの偽装は可能ですし、ちょっと細工をすれば複数のプロクシをランダムに切り替えてIDの偽装も簡単にできますが (ただし 荒らし を防ぐため、2ちゃんねるでは一般的なプロクシを通した書き込みは原則として排除しているので、まったくの ネット の素人が手軽にやれるほど簡単ではありません)、そうした人がごく短い間に何人もやってくるのはやっぱり不自然な感じがしますから、「何か意図を持ってやって来ている」「少数の人間がIDを切り替えて多数派のフリをして話を誘導しようとしている」 なんて疑う人が出るのは、理解できる点もあります。
また逆に、やたら 「工作員が現れた」「誰かの指示による工作だ」「陰謀だ」 などと騒ぐ人に対して、揶揄するような意味でことさらに 「単発が沸いてきたな」 などと、シャレで使う場合もあります。 さらには単発の工作員を敵陣営が投入するほどこのスレッドを問題視、重要視しているとの憶測から、「(このスレは) よほど都合が悪いようだな」「このスレ、効いてきたな」「効いてる効いてる」 などと畳み掛ける使い方もあります。 この場合は似たような使い方をする言葉に 「絶対に流されるなよ」 などというものもあります。
また工作員のふりをして煽ったり揶揄する表現に 「飽きた寝る」 や 「詳しい説明サンクス これなら○○が怒るのも当然な気がする」 などもありますが、それを本気の意味で使っているのか、スレッドの流れや祭りに熱くなっている参加者をからかい揶揄するためだけに書きこんでいるのかは区別がつきにくく、わからない人にはわからないものです。