マルチエンディングにおける真実の結末…「トゥルーエンド」
「トゥルーエンド」 とは、マルチエンディング形式の ゲーム などにおいて、制作者側が意図した 「真実の結末」「最終結末」 を表す言葉です。 英語の 「True」(真実) の 「End」(結末) となります。
ロールプレイングゲーム (RPG) などでは、一本道ではなく、複数のエンディングを持っている作品があります。 これらはユーザーがプレイする中で選択肢などを選んでゆき、フラグ を消化しながら 攻略 を進めます。 そうした様々な条件 (フラグの他にも キャラ の パラメータ など) で物語が途中で分岐し、異なった結末、エンディングを迎えることもあるでしょう。
多くの場合、難易度 の低いバッドエンディング (良くない結末) が複数あり、難易度の高いハッピーエンド (良い結末) が1つとなっていて、そのたった1つのハッピーエンドを目指して何度も条件を変えながらプレイすることになったりもします。 従って、ゲームによって多少事情は異なるものの、「トゥルーエンド」 を 「ハッピーエンド」 の意味で使う場合もあります。
ハッピーエンドが複数ある美少女ゲームでは…
一方、美少女恋愛ゲームや、複雑に分岐するシナリオを楽しむアドベンチャーゲーム、ノベルゲームにおけるマルチエンディングと 「トゥルーエンド」 の関係は、事情がいささか異なります。 複数の ヒロイン が登場し、それぞれにハッピーエンドとバッドエンドが用意されている場合などもありますし、中には全ての結末がバッドエンドとなっている場合もあります。
この場合は、ゲーム製作者がこの作品で何を訴えたかったのか、シナリオやストーリーで最終的に何を伝えようとしたのか、その 「真意」 を反映したエンディング・オチ が、すなわち本当の意味での 「トゥルーエンド」 という事になるでしょう。 また場合によっては、第一作のエンディングと、続編となる二作目の結末が異なり、シリーズ全体では第二作目の結末が本当の最終結末だった、「トゥルーエンド」 だった、というようなケースもあります。
こうした要素は、ゲームのやり込み要素として複数回プレイを前提に作られているケースが多く (一度目のプレイでは、絶対に 「トゥルーエンド」 に到達しないようなゲームも多い)、いわば熱心にプレイしてくれた プレイヤー へのご褒美のような感じですが、そこにいたるまでゲームを続けられないプレイヤーにとっては、完全 攻略 の難しい、ちょっと意地悪に感じるシステムかも知れません。
またヒロインが複数登場するゲームで、キャラAとのエンディングだけが 「トゥルーエンド」 だった場合、キャラBやキャラCに 萌え まくってプレイしていた人にとっては、ちょっと納得がいかない状態になる場合もあります。 こうしたケースでは、トゥルーエンドで結ばれるヒロインは 勝ちヒロイン や 本命、破れた側は 負けヒロイン や当て馬、噛ませ犬などと呼ぶこともあります。