凌辱/ レイプは、同人における単なるお約束だったり
「陵辱」 とは、相手をあなどり辱める事で、ほぼ 「レイプ」 と同義です。 「レイプ」 や 「強姦」 よりはまだしも直接的な語感が良い (マシ) と思う人が多いのか、同人 の世界では無理矢理エッチする事を指し示す言葉としては、こちらの方がより一般的です。 度が過ぎると 鬼畜 と呼ばれる事も。
同人作品では 「相思相愛の2人がシャワーを浴びて耳元で愛をささやきながらベッドインする」 といったオーソドックスで ノーマル なエッチは敬遠されるのか、無理矢理するこのパターンは、圧倒的多数の 18禁 な作品で、多かれ少なかれ使われる 設定 だと云えます。
「1対1」 の行為だけでなく、「1対複数」 や 「複数対複数」 なんてパターンが多いのも、陵辱ものの特徴です (1対複数のものは、「集団凌辱物」 などと呼びます)。 風俗の世界では回転花びらなどというサービスを行ってるところがありますが、それに倣って回転ものとか回る陵辱ものなどと呼ぶこともあります。
ところで現実のレイプなどでは絶対にあり得ない、「被害者は最初は嫌がるが、そのうち受け入れて、最後には快感に身悶え、おかわりまで要求する」 なんてパターンの多いのが、同人作品における凌辱ものの特徴です。
これは 作者 も 読者 も 「被害者たる キャラクター が好き」 なので、やはり最後は笑顔や悦楽の表情で終わって欲しい…悲劇のまま終わって欲しくないと云う、わかるようなわからないような、微妙な ファン 心理からくる作法とも云うべき流れとなっています。 また 「相思相愛では好きなキャラの 「心」 が他人に奪われている」 とも感じられますが、陵辱ならばそうした部分で嫉妬を覚えなくて済むというメリットもあります。
マンガはあくまでマンガ、なんですよ
エロな作品の中でも、内容が内容だけに、これをもって 「同人誌の作者も読者もレイプ願望がある」「同人マンガファンは、女性が内心レイプされたいと思っている…なんて考えている」「性に対する考え方が歪んでいる」 と安直に決めつけるむきがあります。
中にはそういう人もいるでしょうし、別にそれを全否定はしないものの、現実は前述の物語の作法に現れているように、「ストーリーを考えなくて済む」、しかも 「すぐHシーンになってありがたい」 と云った、エロ同人誌における書式定型としての意味しかないのがホントだったりします。
美少女が道を歩いていたらいきなり男性に押し倒されて無理矢理に…その後突然、目覚ましベルがなって美少女がベッドから飛び起きる (夢オチ)。 「やりたい事をやりながら、ギリギリ美少女を倫理的に救済出来る」、まさに完璧な同人エロマンガと云えるかも知れません。