色々な意味で使われる罵倒語 「外道」
「外道」(げどう) とは、仏の道、人の道から外れ畜生道に落ちたもの、鬼畜 の所業のことです。 倍角文字 (2倍角) で、「タトえ首」 と書く場合もあります。 特にひどい場合は 「ド外道」 になります。
本来の 「外道」 は仏教の世界で使われるようになった 概念、言葉で、唯一絶対の真理である釈迦の教え、仏教の教義に反し、人心を惑わし世を混乱させる悪しき思想や教え、宗教 (邪教) を指します。
仏教における 「六師外道」(古代インドで仏教の教えに異を唱えた思想家や宗教家) を指し批判する言葉として登場し、有力な6名 (アジタ・ケーサカンバリン、パクダ・カッチャーヤナ、プーラナ・カッサパ、マッカリ・ゴーサーラ、サンジャヤ・ベーラッティプッタ、マハーヴィーラ) を直接的に表しますが、広く 「仏教に反する思想宗教」 を外道とする意味もあります。
あまりに酷い仕打ちを外道
言葉の使い方としては、前述した 「鬼畜」 や 「非道」「無道」 がもっとも似た使われ方をする言葉でしょう。 同人 の世界における使い方では、18禁 なエロ系の マンガ や アニメ、ゲーム、及び 同人誌 などで、受け 役の キャラ に対する肉体的・精神的に苛烈な 虐待 を加える、陵辱 する、SM でサディストが加虐するなどです。
「外道」 に極めて似た言葉 (本来は仏教において極めて近い言葉) に 邪道 という表現もありますが、こちらは現在の日本においては、儒教の概念である 王道 の対義語のような扱いとなり、ニュアンス はかなり異なっています。
同人の世界でもそれは同じで、あまり虐待表現などを邪道とは呼びません。
このド外道がぁ!!! 飛び散る悪漢の血しぶき!
言葉自体に非常に歴史があり、また使い勝手も良いので昔からおなじみの表現ですが、おたく な 界隈 で使われる 「外道」 やその強調表現 「ド外道」 などについては、漫画家 平松伸二さんの作品、「ドーベルマン刑事」「ブラックエンジェルス」「マーダーライセンス牙」 などにおいて、主人公 が凶悪犯に怒りを持って叫ぶ 「外道〜〜〜〜!!」「このド外道がぁ〜〜〜!!」 でしょう。