まるで円定規で描いたようなおっぱいの描写… 「円定規おっぱい」
一枚あると超便利な円定規でおっぱい (有明いく子) |
「円定規おっぱい」 あるいは 「サークルおっぱい」 とは、まるで円定規で描いたような形状の女性のおっぱいのことです。 とはいえこれだけでは何のことかわかりませんが、現実の人間の肉体構造を完全に無視し、正面から見るとまん丸の円になっている、横から見るとほとんど7割方球状の、はち切れんばかりのおっぱいということになります。
一般に 巨乳 の表現の一つとなりますが、さほど大きくない胸の描写でも見られ、必ずしも胸のサイズに依存しない表現です。 また身体全体に対する極端なデフォルメとして扱われる場合もあれば (胸以外の部分も丸や四角、球や立方体っぽい造形をしている)、比較的現実の肉体寄りの表現で胸だけがそうなっているケースもあります。 質感的にも、柔らかさより張りや弾力が重視される描写となります。
また単に形状がまん丸なだけでなく、強めのハイライトや影つけで、とにかく球状であるのを強調するのも大きなポイントでしょう。 とりわけ影つけは重要で、マンガ などでは スクリーントーン の2重貼りやグラデーショントーンの貼り分けなどにより、くどいくらいに影をつけがちとなるでしょう。
まるで玉羊羹 (風船羊羹) のようなおっぱい…
こうした胸の表現は、当然ながら エロ い 同人誌 などで キャラ が裸体の状態で描く場合もありますが、着衣状態で行うケースもとても多く、むしろ着衣状態の描写こそ、この表現が際立つ場合も多いでしょう。 何しろ着衣している下着や服が、裁縫的な構造を全く無視し、まるで胸を包み込む球状の袋、あるいは玉羊羹 (風船羊羹、ゴム製の風船に充填されたようかんのこと、爪楊枝などでつつくと風船がはじけてプルンと中身が出てくる) の風船容器のようです。
似たような胸やそれを包み込む着衣の描き方に 乳袋 という言葉もあります。 おっぱいを個包装する袋のようになった 謎服 を揶揄する表現ですが、これを極端にまで高めたのが、この 「サークルおっぱい」 や 「円定規おっぱい」 となるのでしょう。 場合によっては 透けコス と複合してさらに破壊力を増す場合もあります。
こうした表現は、エロが好きな人の間でも 「人体の構造を無視している」「奇形だ」「デフォルメがあまりにマンガチックで 萎える」 と否定的に見る向きもあります。 また 作者 の興味関心や心の中のドスケベ思考が作品の前面に出ている点で、共感性羞恥 によって見ている方が恥ずかしくなるといった感想を持つ人もいます。 しかし一方で、この描写を受けれられる人にとっては、この上もないご褒美にも感じられるのがある意味で突き抜けたこの描写なのでしょう。
なお 筆者 も一時期 「サークルおっぱい」 には凝っていた時期があり、実際に円定規などの テンプレート を使って作画してたりしました (現在でもだいたい同じような感じですが)。 同じく円を描く道具にコンパスがありますが、こちらは使い勝手が良くないためかあまり使われず、コンパスおっぱいという名称もあまりメジャーではありません。